フェラーリ創業40周年に誕生した伝説のスペチアーレ「フェラーリ F40」【世界の傑作車スケルトン図解】#16-1

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エンツォ・フェラーリ翁が最後の作品として遺したともいわれているF40

1988年8月14日に逝去したエンツォ・フェラーリ翁が、自身にとって最後の作品として遺したともいわれているF40。“イル・コンメンダトーレ”が愛してやまなかったモータースポーツ直系のテクノロジーを満載した、同時代のレーシングマシンさながらの怪物だ。その出自を証明するかのごとくモータースポーツでも大活躍を果たし、今なおスーパーカーの重要な基準点であり続けている。

FERRARI F40

1:左右に2基配置された空冷式インタークーラー
2:ル・マン24時間などで活躍したランチアLC2用の流れを汲むF20A型エンジン。90度V8の2936㏄とツインターボ(日本のIHI製)で478psを発生
3:オイルクーラー
4:上下ともIアームをワイドベースに組み合わせたダブルウイッシュボーン式リアサスペンション
5:5速MTトランスミッション
6:鋼管チューブラースペースフレーム+複合素材によるメインフレーム
7:ハードコート加工したポリカーボネート製のサイドウインドー。小さなノブを掴み、手動で上下させるタイプと、固定式の一部だけ引き戸として開閉するタイプがあった
8:緩み止めのストッパーピンを挿したセンターロックホイール
9:前8Jリムに245/40ZR17、後13Jリムに335/35ZR17のタイヤは、特注のピレリP-ZEROまたはBSポテンザRE71
10:ノーズマウントのラジエター
11:デザインはピニンファリーナ
12:ボンネット上の左右に切り抜かれたNACAダクトは、コクピットのためのフレッシュエアインテーク
13:フェンダー部ごとパックリ前方に開き、簡単に外せもするノーズコーンをはじめ、ボディパネルはすべてCFRP(カーボン)製 
14:レーシングカーと同様、鋼管を溶接して組み立てられたダブルウイッシュボーン式フロントサスペンション
15:コイル/ダンパーユニットはスプリングシートの位置調整で車高を変えられた(リアも)
16:カーボン&ケブラー製のシェルに最低限のクッションを貼っただけのバケットシート。リクライニング機構はない

FERRARI F40

■生産年:1987~1992年
■生産台数:1311台
■国籍:イタリア

Specification/FERRARI F40
■全長×全幅×全高=4358×1970×1124mm
■ホイールベース=2450mm
■車両重量=1100kg
■エンジン種類=水冷V型8気筒DOHC+ツインターボ
■総排気量=2936cc
■最高出力=478ps(351kW)/7000rpm
■最大トルク=58.8kg-m(577Nm)/4000rpm
■トランスミッショッン形式=5速MT
■サスペンション形式=前 Wウィッシュボーン、後 Wウィッシュボーン
■ブレーキ=前 ディスク、後 ディスク
■タイヤサイズ=前 245/40ZR17、後 335/35ZR17

テクニカルイラスト:山田ジロー

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