官能性能だけではないことを証明! 制動力でもマカンに迫ったステルヴィオ【清水和夫のDST】#96-2/4

官能性能だけではないことを証明! 制動力でもマカンに迫ったステルヴィオ

PORSCHE MACAN

加速0.39G(★★★★☆)減速1.07G(★★★★☆)

ステルヴィオと同じ2Lターボだが世代的には少し旧い。だが、ポルシェチューンによって252ps+370Nmを絞り出す。パワートレイン全体の制御が素晴らしく、PDKとエンジン制御が妙味である。一般的にツインクラッチは発進が苦手だが、ポルシェのPDKはスムーズだ。エンジンの回転を必要以上に上げないで微妙にクラッチを繋いでいる。さすがポルシェである。走り出してしまえば1.8トンの重さを感じさせない加速力が与えられており、ブレーキはABSの制御がきめ細かく、減速度が低下する感じがない。ブレーキフィールが変化せず維持されるのも好印象。100→0km/hの停止距離は38.74m。

ALFA ROMEO STELVIO FIRST EDITION

加速0.43G(★★★★☆)減速1.07G(★★★★☆)

フェラーリのように官能的な2Lターボは280ps+400Nmを発揮し、加速は強烈で、エンジンのレスポンスとサウンドがイタリア車らしい。しかもAWDなので、発進からトラクションロスが少なく、出だしからバカっ速い。そのフィールはトルコンATのためスムーズだが、スポーツモードで走ると変速ショックを意図的に与えているせいか、よりダイレクト感が際立つ。ブレーキはペダルを踏んだ瞬間から減速度を発生させ、最終的にABSが働くものの効きは素晴らしい。フロントのノーズダイブも少なく、4つのタイヤの接地力も高そうだ。100→0km/hの停止距離は37.09mでマカンを凌駕。

リポート:清水和夫/K.Shimizu フォト:篠原晃一/K.Shinohara ル・ボラン 2019年2月号より転載

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