諸費用込みでアンダー100万円!? ROVER 114 SLiとMGFの2台セット【旧車ビギナーは要注意!100万円でドロ沼に陥る!?】

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毎月編集部員がこれは!と思った趣味グルマを紹介する”100万円でドロ沼に陥る!?”。今回は、イギリス車らしい香りを強烈に持ったMGFとローバー114をピックアップ。2015年最後の100ドロということで、2台セットで買えばなんと50万円です!

趣味とアシはセットがお得!

派手さはないが英国車らしさを濃密に持つ、という点でお勧めしたいのがMGFとローバー114だ。どちらのブランドも国内市場から撤退、もしくは消滅というあまり歓迎できない点だけでなく、ハイドラガス・サスペンションとKシリーズユニットを搭載するといった共通点も持つ。

トランスミッションはCVT。試乗した際は、エンジン回転だけが延びて加速が鈍いなんてことはなくスムーズな加減速を体感できた。若干前下がりのため、急を要さないまでもハイドラガス・サスペンションのメンテは必要だろう。

ローバー114は、祖先がミニということから想像できる通り、全長3565mm×全幅1560mmとコンパクト。しかし、フェイシアやドアのパネルには天然木のウォールナットパネルが奢られ、本革のシートはローバーとしては初めて、座面や腰部で硬さの異なるフォーム材を用いた”デュアル・ハードネス・フォーム”が採用されるなど非常に凝っている。

エンジンは直列4気筒のローバー製Kユニットで排気量は1396cc。インテリアはシンプルゆえに、視認性は良好だ。助手席前方のフェイシアやドアのパネルには天然木のウォールナットパネルが奢られる。分割可倒式のリアシートは、背もたれと併せて座面も跳ね上げることが出来る。各輪にハイドラガス・サスペンションの肝となるエアチャンバーと液圧ディスプレーサーが備わる。

実は、編集長は前期型114を所有した経験を持ち、なんでも「普段乗りはもちろん高速移動も苦にならない良いクルマだった」とのこと。ちなみにM/Tを探して買っているが、その理由はオートマはCVTだから。イメージがあまり良くなく避けたと話すが、ここで紹介するのはCVTの個体だ。

走行距離の少なさを物語るように、内装は驚くほどキレイな状態だ。シートは本革製で、フォーム材は座面や腰部で硬さを変えるなど非常に凝ったものだ。クッションも厚く、驚くほど座り心地は上質だ。

しかし実際に運転してみると、エンジンの回転だけ高まって加速が鈍すぎるなんてことはなく実にスムーズに走る。フワフワしたハイドラガス・サスペンションの乗り心地は良好で、ロールも実に穏やか。クルマの挙動とCVTのマッチングは意外なほど良い。

1996 ROVER 114 SLi

車両本体価格●350,000円

アシグルマ度 ★★★★★

ハイドロ度 ★★★★

ドロ沼度 ★★★★

リアルウッドや本革シートなど、外観の予想を裏切る凝った内装で、居住スペース、ラゲッジともに広いため実用性は抜群だ。ハイドラガス・サスペンション特有の乗り心地もこの個体の魅力といえる。ウエストラインが低く、グラスエリアが広いところも美点。

Text:中本健二/Kenji NAKAMOTO Photo:山本佳吾/Keigo YAMAMOTO カー・マガジン452号(2016年2月号)より転載

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