カタログは「大人向けの絵本」だ!眺めていると時間を忘れる古今東西の車カタログ、初回はロータス・エラン1500【自動車型録美術館-第1回】

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第1回ロータス・エラン1500/LOTUS ELAN 1500(1962)

今回から古今東西の自動車カタログを紹介していくことになりました。どうぞよろしく。

簡単な口上

当コラムの主旨はカタログを目でたのしんでいただくことです。したがって、文言は最小限にとどめたいと思っています。それでも初回なので、少しだけ。

わたしにとって最初のカタログは、初代GT-Rのものです。近所に住んでいたS54Bに乗る20代の男性のところに来た営業マンに無理を言っていただいたものです。このように、誰にも、カタログにまつわる思い出があると思います。

ここでは、主に、なつかしい、あるいは眺めていると時を忘れるような、あるいは資料的に面白い、そんないくつかの視点から、毎回カタログを採り上げていこうと考えています。

エリートの樹脂製モノコックから一転、エラン最大の売りがこのXボーン・シャーシだ

映えある第一回として選んだのはロータス・エラン1500です。エランの最初のモデルである1500。カタログにも力が入っていて、簡易カタログの多いロータスにあって、立派な出来になっています。わたしにとってカタログとは大人向けの絵本。皆さんにもたのしんでいただけたらうれしく思います。

初代エランのタイプ26は1500ccでスタートした。その最初のカタログが今回紹介しているもの。

当時のロータスにしては力作のカタログで、ビジュアルが写真ではなく絵であるところがミソ。この1500、続くS1の1600、そしてS2まで、変更の加えられた部位、即ちテールランプやインストのグラブボックスなどだけを描き直して、同じカタログを使いまわしている。尚26Rの資料はタイプ打ちの簡略なモノ。いずれ機会があればご紹介したいと考えている。●サイズ:280×197mm。全12ページ。

 

ちなみにこちらははS2のカタログの表紙。

 

Text:板谷熊太郎 /Kumataro ITAYA カー・マガジン453号(2016年3月号)より転載

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