日欧のニューモデルがすべて最高評価。マツダ3が乗員保護性能で過去最高を更新
欧州の安全性能評価機関であるユーロNCAPが最新の評価結果を発表。今年に入ってSUVばかりジャッジしてきたユーロNCAPだが、今回はアウディの電気自動車(EV)であるeトロン、新世代ハッチバックのトヨタ・カローラ(日本ではカローラ・スポーツ)、ルノー・クリオ(日本名ルーテシア)、アクセラ後継のマツダ3をテスト。もちろん旬のSUVも抜かりなくフォルクスワーゲン・Tクロス、レクサスUX、トヨタRAV4が俎上にあげられた。
その結果は上の表のとおり全車が最高評価の5つ星を獲得。前回4月の公表ではシトロエンC5エアクロスの先進安全機能がカメラのみでレーダーがオプションとなっていることが指摘されて4つ星だったが(日本仕様はレーダー標準装備)、レーダー装備車は5つ星となり、結果として2019年にテストされたモデルはすべて5つ星を獲得している。
前席の乗員保護性能ではマツダ3が98%と、それまでトップだったセアト・タラッコの97%を上回って最高評価を更新。後席の小児保護性能ではクリオが89%と、それまでの最高評価だったレンジローバー・イヴォークの点数を上回った。歩行者保護性能ではカローラが86%、RAV4が85%、UXが82%とトヨタ勢が上位を独占し、それまでの最高評価はタラッコの79%だったが、今回5車がそれを上回ったことになる。ちなみに先進安全機能だけは前述のC5エアクロスのレーダー装備車が82%でトップを維持し、フォルクスワーゲンTクロスの80%がそれに次ぐ形となった。
年々ジャッジの厳しくなるユーロNCAPだが、新型車の安全性能がそれを追うように進化し、比較的購入しやすいファミリーカーが高い評価となったことを素直に歓迎している。今年はさらに多くの話題のモデルがユーロNCAPによって評価されるはずだが、この高レベルの結果をさらに上回るクルマが出てくるのか。7月に公表される次の試験結果に注目したい。
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