憧れだけでは終わらせないディムラー・スーパーV8【旧車ビギナーは要注意!100万円でドロ沼に陥る!?】

芳醇なトルクと車外の喧騒とは隔絶された居心地の良さを両立

5mを超えるボディを動かすのは、XK8に積まれた4LのV型8気筒にスーパーチャージャーを組み合わせたもの。先代のV12を超える動力性能を備え、最高出力は375HPを誇る。走り初めから芳醇なトルクを堪能でき、スロットルペダルに乗せた右足に力を込めれば、シートが体に押し付けられるほどの加速も体感可能だ。そんな目まぐるしく加速するシーンでも、車内は静かさを保ち、車外の喧騒とは隔絶された居心地の良さを感じられる。

有り余るトルクで余裕の走りを堪能:エンジンは、先に登場したXKに搭載されて好評を博したV型8気筒ユニットAJV8にスーパーチャージャーを組み合わせ、最高出力は375HPを誇る。シフトセレクターは特徴的なJゲートだ。

時にはドライバーズシートで有り余る動力性能に酔いしれ、そして時には毛足の長いウールカーペットとコノリーレザーのシートに身を委ねる。そんな2面性を備えた高値の花を、気軽に体感できる絶好の機会だ。

フラグシップに相応しい専用装備とデザイン:ディムラーの特長ともいえるフルーテッドグリルがフロントマスクのトピック。ホイールもディムラーの専用デザインで、タイヤは235/50R17を履く。ダッシュボード中央には”Daimler”のロゴがデザインされたアナログ式の時計が備わる。開口部が広く、左右、奥行きとも十分だが、天地方向はそれほどではない。

2000 ディムラー・スーパーV8

車両本体価格●68万円
使いやすい度 ★★★★
濃密度 ★★★★
ドロ沼度 ★★★

新車当時は軽く1000万円をこえる高級車であったため、憧れだけで終わった方も多いことだろう。それが今や、乗り出しアンダー100万円! この幸せはぜひ体感したい。車検は31年3月までたっぷり残っている点も見逃せない。

【取材協力】

ナカオワークス 080-5652-6600

 

Text:中本健二/Kenji NAKAMOTO Photo:山本佳吾/Keigo YAMAMOTO カー・マガジン480号(2018年6月号)より転載

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