後任はジュリアン・トムソン氏が就任
ジャガー・ランドローバーはこのほど、ジャガーのデザインディレクターを20年間にわたり務めてきたイアン・カラム氏の退任を報じた。後任には現在クリエイティブ・デザインディレクターを務めるジュリアン・トムソン氏が7月1日付で就任する。
イアン・カラム氏は1999年にジャガー入社して以来、世界有数のクリエイティブ・デザインチームを結成し、新たなデザインフィロソフィーを確立してきた。これまで数々のデザインに関する賞を獲得し、ジャガー・ブランドの復活に貢献。彼が手がけたプロダクトは、ジャガーのアイコンである「Eタイプ」以来の2シーターのピュアスポーツカー「Fタイプ」、スポーツサルーンの「XE」、ダイナミック・ラグジュアリーサルーンの「XF」、ラグジュアリーサルーンの「XJ」、ジャガー初のパフォーマンスSUVの「Fペイス」、コンパクト・パフォーマンスSUV「Eペイス」、そして最近では、今年の4月に「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2019」、「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー2019」、「ワールド・グリーン・カー・オブ・ザ・イヤー2019」などの名誉ある賞に選出されたジャガー初のフルバッテリー電気自動車「Iペイス」が挙げられる。
カラム氏は次のようにコメントしている。
「私はジャガーでとてつもなく素晴らしいキャリアを積むことができました。私のキャリアのなかで最も印象に残っている仕事のなかに『XF』のデザインがあります。この『XF』によって、これまでの伝統的なデザインからコンテンポラリーなデザインへと刷新させることができ、ジャガーにとって新しい時代の幕開けとなり、これは大きな転機でもありました。『F-TYPE』は私の夢を実現させてくれましたし、『I-PACE』によってこれまでのジャガーのイメージを完全に覆す革新的なデザインを生み出すことができました。私には、ジャガーとしてふさわしいデザインを取り戻すというミッションが課されており、20年の歳月をかけてやり遂げることができたと自負しています。ジャガーのプロダクトとデザインチームは力をつけ成長してくれました。今こそが、私個人としても、デザイナーとしても、次なるステップに進み新たなデザインプロジェクトを模索するべきタイミングだと感じたのです。私にとってジャガーのクルマをデザインするということは生涯をかけた夢でした。今後もジャガー・ブランドのコンサルタントとしてジャガーに携わることができとても光栄です。ジュリアン・トムソンとは18年にわたってともに働いてきました。ジュリアンは才能あふれるデザイナーですし、ジャガーのデザインをリードし、未来を切り開いてくれるのにふさわしい人物です」
イアンのデザイナーとしてのキャリアはフォード・デザイン・スタジオからスタートし、12年間在籍。その後、TWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)デザインのチーフ・デザイナーとしてアストンマーティンの「DB7」、「ヴァンキッシュ」などのデザインを手がけ才能あるカーデザイナーのひとりとして世界に広く知られるようになる。2005年には、英国ロイヤル・ソサイエティ・オブ・アーツ(RSA)より、「Royal Designer for Industry」に選出。2014年にはこれまでの自動車デザインへの貢献に対して、Chartered Society of Designers(デザイナー公認協会)より、最も栄誉あるミネルバ・メダルが授与されている。
後任のジュリアン・トムソン氏は、ジャガーのクリエイティブ・デザインディレクターとして、将来のジャガー・ブランドの方向性を担うデザイン戦略を指揮してきた。2000年にジャガーに入社して以来、現行ラインアップすべてのデザインコンセプトの開発を統括している。英国ダントンにあるフォード社で自動車業界のキャリアをスタートさせ、その後ロータス・デザイン社でデザイン責任者を務めた後、フォルクスワーゲングループのコンセプト・デザイン・センターでエクステリアデザインの責任者を歴任した経歴の持ち主だ。
ジュリアン・トムソン氏のコメントはこうだ。
「ジャガーのデザインディレクターに任命され、とても誇りに思います。才能にあふれたチームを率いることや、これまでの成功を引き継いでいくことができるのは名誉なことです。自動車デザインは常に進化しており、そのスピードはこれまで以上に加速しています。こうした変革をジャガーがリードし、未来を担うクルマのデザインを目指し、情熱をもって取り組んでいきます」
[イアン・カラム氏が手がけたクルマ]
1984年:フォードRS200ラリーカー
1989年:フォード・ギア・ヴィア・コンセプト
1989年:フォード・エスコート・コスワース
1993年:アストンマーティンDB7
1996年:ボルボC70
1997年:フォード・ピューマ
1997/1998年:ニッサンR390 GT1 ル・マン
1998/2001年:アストンマーティン・ヴァンキッシュ/プロジェクト・ヴァンテージ
2000年:アストンマーティンAM305
2001年:ジャガーRクーペ・コンセプト
2003年:アストンマーティンDB9
2003年:ジャガーRD6コンセプト
2005年:ジャガーXK
2007年:ジャガーXF / CXF / スポーツブレーク
2009年:ジャガーXJ
2010年:ジャガーC-X75コンセプト
2012年:ジャガーFタイプ・コンバーチブル
2013年:ジャガーFタイプ(C-X16)
2014年:ジャガーXE
2015年:ジャガーFペイス(C-X17)
2017年:ジャガーEペイス
2018年:ジャガーIペイス(Iペイス・コンセプト)
■関連記事
- 新生ジャガーを予告するティーザー画像公開!ブランドの未来にインスピレーションを与える「DESIGN VISION CONCEPT」
- ジャガーは生まれ変わる!新ロゴやイメージ動画を公開・創業者のポリシー「Copy Nothing」のもとにブランドを再構築!
関連記事
女王陛下のランドローバー/レンジローバー!エリザベス2世が使用した歴代車両、ペブルビーチで特別展示
ニュース&トピックス
2024.09.09
スタイリッシュなプレミアムSUVの「Fペイス」を展示! ジャガー出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
ル・ボラン カーズ・ミート2024横浜
2024.05.12
フェイスメイクはさらに続く!旧グンゼ製ハイテックモデル「ジャガーEタイプ」を地道に作ってみる・第21回
CARSMEET モデルカー俱楽部
2024.03.05
目元パッチリ、顔が見えてきた!旧グンゼ製ハイテックモデル「ジャガーEタイプ」を地道に作ってみる・第20回
CARSMEET モデルカー俱楽部
2024.02.28
愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?
複数社を比較して、最高値で売却しよう!
車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。
手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!
一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!
【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>