目を見張る突飛な所はないが、カラダに馴染む心地よさがある
今回は試乗する機会を得たが、整備されていないアルフェッタの特長として真っ先に上がる、あいまいなシフトフィールとは無縁であったことを最初に伝えておく。クラッチを奥までしっかり踏み、シフトレバーを乱暴に操作しなければミスすることもないだろう。素早いシフト操作は、オーナーとなってクルマと慣れ親しんだ時に試せばよいことであり、オーナー特権としてお譲りしたい。なおこの時代のアルファに共通する防錆処理の甘さ、そして鉄板自体のクオリティの問題からサビの進行が気になるところだが、現車は前オーナーの手で適切に保管、維持されていたようで、すこぶるコンディションが良かったことも付け加えておく。
古典と革新を、落ち着いたボクシーなボディで内包したアルフェッタ。アルファの魅力はクーペのみにあらず、という言葉を改めて実感することが出来る稀有な個体であった。
<優れた視認性で使い勝手良し>丸形5連のメーターは、左から5700rpmからレッドゾーンとなるレブカウンター、燃料計、時計、水温系、マイル&km並記のスピードメーターとなる。ダッシュ、ウッドパネルともに良好なコンディションが保たれている。
<丁寧に乗られた形跡がチラホラ>ヘッドライトは片側丸目2灯。取材車には『AROC JAPAN』のバッヂが装着されていた。正規輸入車には、いたずら防止のため給油リッドに”SUBARU製”のキーが付いた。ラゲッジスペースは高さ、奥行きとも十分に確保されている。ドア内貼りの状態も非常に良好だ。
1977 ALFARMEO ALFETTA 1.8
車両本体価格:1,598,000円
伝統と革新度 ★★★★★
ベルリーナ度 ★★★★
ドロ沼度 ★★★★
スペシャルモデルではなくフツーに乗れるクルマであったこと、また防錆処理や鉄板の品質の粗さなどで、良好なコンディションを保ったアルフェッタは年々減っており、納得できる個体を探すとなると間違いなく苦労する。キャブエンジンのフィーリングと、凝ったメカニズムの融合を本来の味で体感したい方は、間違いなくチェックしておくべき1台だ。
<外ではなく乗り手にアピール>派手さはないが、センター出しのマフラーなどさりげない演出が心憎い。オリジナルのオーバーライダーやホイールキャップが残るなど、前オーナーによって大切に乗られてきたことが伺える。
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デルオート
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