フォルクスワーゲン・ティグアンのブレーキの効きは合格点、ミニは課題の残る結果に!?【清水和夫のDST】#80-2/4

ティグアンのブレーキの効きは合格点、ミニは課題の残る結果となった

VOLKSWAGEN TIGUAN HIGH LINE
●加速:0.26G(★★★☆)●減速:1.02G(★★★★)

排気量が小さいエンジンとDSGの組み合わせは、どうしても発進時のもたつきが気になるところだ。エンジン回転を高くしてクラッチを繋げる必要があるが、クラッチを保護するために急な発進をためらっている。ということで、トルコンATほどスムーズに素早く発進はしにくいが、一度クラッチが繋がると、ダイレクト感のあるシフトは小気味よい。1.4L直4ガソリンターボで最大トルク250Nmは実用的で十分な加速が得られる。ブレーキの効きは文句ないが、ABS作動時には「ガガガ?」という大きな作動音を伴う。むろんシステムに問題はないが、初めて急ブレーキを踏む際は驚くかもしれない。

 

MINI COOPER D CROSSOVER
●加速:0.27G(★★★☆)●減速:1.04G(★★★★)

厳しい日本のディーゼル規制に合致したディーゼルなら、なんでも良いというわけはない。リア駆動(FR)のBMW2Lディーゼルは十分なトラクションがあるので好評だが、同じエンジンを横に置くフロント駆動(FF)の場合はどうなのか気になるところ。実際に330Nmのトルクを一気に前輪に与えると、タイヤはおもわず悲鳴をあげてトラクションコントロールが作動し、同時にフロントサスペンションがジャダーを起こしてしまった。ホイールスピンはやむを得ないが、ジャダーは想定外だった。ブレーキは1回目のブレーキテストでは効きが甘かったが、2回目は温度が上がり十分な効きを示した。

 

リポート:清水和夫/K.Shimizu フォト:篠原晃一/K.Shinohara ル・ボラン 2017年6月号より転載

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