気が利くユーティリティは仕事でも遊びでも大満足
「高速ではゆとりがあるし、凍った山道だってしっかりトラクションを感じるので安心して走れます。これなら疲れ知らずで現場まで行けますね。スノーボードでの撮影中は、新雪のパウダースノーかと思って飛び込んだら実は凍っていて、カチカチだったりとかよくあるんです。自然と向き合い、あらゆる雪の表情を自分自身でクリアしなければならない。だけどCR-Vはクルマ側でちゃんとサポートしてくれるような感じかな」
雪山での刻一刻と変化する路面環境で、CR-Vは安定感のある走りを披露してくれた。
かつてはドリフト競技に熱中するほど、運転技術の高い彼が注目したのはその走りだった。シビック譲りの新世代プラットフォームに加え、欧州のワインディングやアウトバーンで調律したサスペンション、さらにホンダお得意のスポーツハイブリッドi-MMDに初めて組み合わされた4WD(リアルタイムAWD)が、速度域や路面環境に合わせて安定した走りをもたらしてくれる。機材に安心感を求める彼にとっては、好ましい走りっぷりである。
2.0Lアトキンソンサイクルエンジン+スポーツハイブリッドi-MMDの組み合わせは、これまでのHondaの3.0L V6搭載車に匹敵するトルク性能を発揮。
タイヤはブリヂストン・ブリザックDM-V2を装着。
「収納のしやすさや容量は充分ですね。いざとなったらルーフボックスをつければいいし。たとえボックスをつけても、駐車場の全高制限に引っかかりにくいサイズ感もいい。ミニバンにボックスをつけると、都内なんかでは入れなくなる地下駐車場が増えるんです。でも、屋根に何か載せたらサンルーフ(電動パノラミックサンルーフ)の魅力が減っちゃいそうだし、ここはちょっと悩みどころ」
スイッチひとつで広大なガラスルーフに。ガラス部は開閉及びチルトアップする電動パノラミックサンルーフがアウトドアで重宝する。
つい擬似オーナーになって考え込んでしまうほど、CR-Vはお気に入りの様子である。安心感を持てる機材として十二分に満足しながら、同時に乗員に優しいデザインや雰囲気、構造を持つこともまた魅力だった。
バッテリー搭載位置の関係でハイブリッドは2列シート5人乗りとなる。
「山奥で撮影が終わって自分のクルマに戻ってくると、いつもホッとするんです。そういう時に、こんなオシャレな雰囲気ならいいですね。車内は広いし空を見上げられるし、レザーシートだって丈夫そう。雪山だけじゃなくて、釣りにサーフィンにと、どこへでも連れ出したくなる。たとえ車体が泥だらけになっても服が汚れにくいドアの構造なんて、ホントに考えられていると思います」
ルーセブラックメタリックをまとうCR-V HYBRID EX・Masterpiece(4WD)。
車体の汚れが服に付着するのを防ぐためのサイドシルを覆うドア構造。
1971年に公開された傑作カーアクション映画『栄光のル・マン』では、よりリアリティのある映像を求めて、カメラカーを前年のル・マン24時間に実際に参戦させたという。CR-Vでゲレンデに乗りつけ、自由自在に滑走しながら撮影する姿を見て、ふとそんなことを思い出したのは、彼も同じ精神で仕事をしているからなのだろう。無事に撮影を終えた後、雪道で泥だらけになったCR-Vが、『栄光のル・マン』で実際に使われたカメラカー、ポルシェ908と重なって見えた。
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