ポスト・ゴーンは!? 3社連合の将来性は!?

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カリスマリーダーが去った日産の行方は!?

2018年11月19日、日産自動車のカルロス・ゴーン会長(当時)が逮捕されたというというニュースが世界を駆け巡った。容疑は金融商品取引法違反。決算時に公表する有価証券報告書に自らの報酬を過少に記載したとのことだが、その不記載金額が数十億円に及び多額だったこともあり、逮捕、身柄拘束、東京拘置所への収監となったようだ。

ゴーン氏の処遇等は、今後はっきりしてくるはずだが、ユーザーやカスタマーとしては、この先もより良いサービスとクルマを提供してくれることに期待したい。

その後の検察側の動きはさまざまなメディアで報道されているが、一方で日産自動車は11月22日に取締役会を開いてゴーン会長の解任を決議。もともと内部告発に端を発した逮捕劇だっただけにこの動きは納得できるが、続いてルノー/日産/三菱アライアンスの一員である三菱自動車も11月26日の取締役会でゴーン会長の解任を決議。この時点で「元会長」となったわけだが、その一方でフランスのルノー社は解任まで至らず、事態を見守る態度をとっている。
今後の動きが読みにくい状況ではあるが、ルノー、日産、三菱のアライアンスは現状のまま継続し、11月29日には3社共同で「引き続きアライアンスの取り組みに全力を注いでいく」という短いメッセージを公表。その後、日産では会長職を選ぶための協議も行なわれたが12月初旬時点で結論は出ていない。
気になるのは、今後の3社のクルマ作りや販売政策への影響だが、今のところ開発や販売は従来通り変わらないとされている。グローバルでライバルと対峙していかなければならない現状では、これでバラバラとなってしまうのは得策ではない。ただ、ゴーン元会長というカリスマリーダーの下でまとまっていた3社だけに、その要が不在となったことでしばらくは混沌とした状況に置かれることも考えられる。ただ、何人かのリーダーが力を合わせて引っ張っている企業も少なくなく、そのあたりを上手くまとめられるかどうかが今後の課題となるだろう。
これを機にかつての日産のようなクルマ作りが戻ってくるという期待もあるようだが、一方でメガーヌやトゥインゴ、ルーテシアやカングー、さらにアルピーヌなど痛快なクルマを世に出してきたルノーのノウハウも捨て難い。テクノロジーや生産ノウハウなどを共有しつつ、それぞれのブランドイメージを大事にするクルマ作りを進められる体制が整っていくことを祈りたい。

 

ル・ボラン 2019年2月号より転載

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