700ps以上を発揮するV8スーパーチャージャー搭載
1月14日、フォードはマスタングのトップパフォーマンスモデル「マスタング・シェルビーGT500」の新型を発表した。
マスタングの「シェルビーGT」モデルは、1950年代後半に活躍したアメリカの元レーシングドライバー、キャロル・シェルビーの名を冠したモデル。彼はレース引退後にカーデザイナーに転身し、自身の興した会社でマスタングをベースにしたチューニングカーを手がけるようになった。1965年に誕生した「GT350」がそのはじまりだ。
シェルビーGTモデルは1969年に一旦終了するが、2007年に復活。6代目のマスタングをベースに再び発売されるようになった。
歴代シェルビーGTシリーズでは他に「GT350」をはじめ複数のモデルをラインナップしてきた経緯があるが、「GT500」は、その頂点に君臨するモデルとなる。
2020年モデルとして登場したこの新型シェルビーGT500に搭載される5.2リッターのV型8気筒スーパーチャージャーは、700ps以上を発揮。7速デュアルクラッチの「TREMAC」トランスミッションを介して後輪を駆動。0-60mph(約97km/h)加速が3秒半ば、0-400mでは11秒以下をマークする加速性能が与えられた。
戦闘機からインスピレーションを得たという外観は、大きなエアインテークを持つフロントマスクが目を引く。複合素材のリアスポイラーやリアディフューザーも新デザインで、新型のルックスを大きく特徴付けているディテールだ。歴代シェルビーGTモデルから受け継がれてきた「コブラ」のバッジやボディのストライプは新型でも健在だ。
インテリアでは、カーボンのインテリアトリムやスエード素材のドアパネルで独自性を演出。フロントシートには、レカロ製レーシングタイプが採用された。また、12インチのフルカラーメーターや8インチタッチスクリーンを組み合わせる新世代インフォテイメントシステムが新世代モデルであることを主張している。
ハイアウトプットのエンジンに合わせ、シャシーや足まわりも強化されている。軽量コイルスプリングを組み合わせる新世代のアクティブサスペンション「MagneRide」や新しい電動パワーステアリングユニット、ブレンボ製のブレーキシステム、20インチホイールに組み合わされるミシュラン・パイロットスポーツ4Sタイヤなど、オーバー700㎰を受け止める準備は万端だ。
トリムは標準モデルのほか、アジャスタブル・ストラット・トップマウントやガーニーフラップ付きスポイラーを装備する「ハンドリングパッケージ」や、カーボン製リアウイングやカーボンファイバーホイール、ミシュラン・パイロットスポーツカップ2タイヤを装着する「カーボンファイバートラックパッケージ」をラインアップする。