前期型911カレラ4GTSに負けることなし
ポルシェ911カレラS
●操縦安定性:★★★★☆
●Wレーン通過タイム平均:76.64km/h(2回平均))
ブレーキングしながらの急ハンドルはクルマには過酷な状態だが、後期型は前期型911カレラ4GTSに負けることなく、間髪を入れずに隣にレーンチェンジできた。わずかなロールを伴うものの、とっさにPSMも動作するから車両の安定性は損なわれない。サスペンションはノーマルとスポーツが選べ、スポーツモードではダンパーが固くなり、ロールが減少する。その結果、ステアリングのダイレクト感が増すので走りやすいが、実はPSMの閾値(しきいち)が変わるので、多少リアのスライドが観察できた。安全性を重んじるならノーマルモードのほうがベター。ステアリングの正確性ではスポーツモード、リアの安定性ではノーマルモードが適している。
ル・ボラン 2016年8月号より転載