メルセデス AMG GT S vs ポルシェ 911 ターボ、曲がる・止まるに対するブランドの違い【清水和夫のDST】#67-4

曲がる・止まることに対するブランドの違いが露わになり、甲乙つけがたい名勝負となった。

MERCEDES AMG GT S
●操縦安定性:★★★★☆
●Wレーン通過タイム平均:78.08km/h(2回平均)

最近は横滑り防止装置ESCの普及で、ダブルレーンチェンジの通過速度は高まっているが、反面運転がうまくなったと勘違いするドライバーも増えてしまった。AMG GTの場合フロントタイヤの限界点が少々分かりにくい感じがあった。どこまでステアリングを切りこめばいいのかと思ったが、目いっぱい切り込むとノーズの追従性が非常に高いことに驚いた。フロントには重いV8ターボを搭載しているので、俊敏性ではポルシェにかなわないだろうと思ったが、実際はそうではなかった。思っている以上に高いスピードでレーンチェンジできたので、元のレーンに戻れないのでは……と不安になるくらいだ。V8のFRスポーツカーとしては秀逸の出来栄えだった。

 

ル・ボラン 2016年3月号より転載

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