【国内試乗】ディーゼルが満を持して上陸!フォルクスワーゲン・ティグアンTDI

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パサートに続きCセグメントSUV「ティグアン」とコンパクトミニバンの「ゴルフ・トゥーラン」にもクリーンディーゼル「TDI」搭載モデルが追加された。果たしてどんなパフォーマンスを披露してくれたのか?

輸入SUV市場で見過ごすわけにはいかない一台

フォルクスワーゲンのコンパクトSUV「ティグアン」に待望の新グレード、ティグアンTDI 4モーションが追加された。

パサートTDIに続くクリーンディーゼル第2弾には、パサート同様、2.0リッター直噴ディーゼルターボが搭載されている。そのスペックはパサートよりも最高出力で40ps、最大トルクで60Nm控えめな数字であるが、ティグアンの余裕あるボディを走らせるには十分すぎる性能だった。エンジンを始動すると、良くできたライバルに比べて音や振動が少し大きめに思えるが、走り出して40km/hを超えるころには、ロードノイズなどに紛れて、あまり気にならなくなる。

パサートと共通の2.0Lターボディーゼルエンジンは、150ps/340Nmを発生。トランスミッションは7速DCTを組み合わせる。

一方、TDIエンジンの力強さは期待どおりで、1000rpmを少し超えたあたりから豊かなトルクを発揮するエンジンのおかげで、ティグアンは動き出しも軽く、一般道はもちろんのこと、高速道路でも、軽くアクセルペダルを踏むだけでスッとスピードを上げるほど余裕がある。山道の登りでも、アクセルペダルを深く踏むことでグイグイと加速。3000rpm以下で力強い加速を見せるのはディーゼルエンジンならではだ。

この強大なトルクをしっかりと受け止める4WDもこのクルマの見どころのひとつだ。さらに、路面に合わせて最適な制御を行なう「4モーションアクティブコントロールスイッチ」により、たとえば砂地でも、スムーズなドライブを楽しむことができた。

センターコンソールには、「4 MOTIONアクティブコントロール」の操作ダイヤルが装備され、「オンロードモード」「スノーモード」「オフロードモード」「オフロードカスタムモード」の5つの走行モードから設定可能だ。

燃費の良さも大きな魅力で、高速道路をやや控えめに走れば余裕で20km/Lを超え、流れに任せてもカタログ値の17.2km/Lを超える実力。可変ダンパーのDCCを備えた試乗車は乗り心地もマイルドで、高速ではフラットな動きを見せる。百花繚乱の輸入SUV市場において、見過ごすわけにはいかない一台といえるだろう。

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ゴルフ・トゥーランにもディーゼルが追加


ティグアンと同様に低回転から強大なトルクを発揮する2.0リッター・ターボディーゼルを搭載。ティグアンは7速DCTだが、こちらは6速DCTを採用する。駆動方式はFFのみ。価格はガソリンモデルの20万円高の3,699,000〜4,079,000円。

Specification
フォルクスワーゲン・ティグアンTDI 4モーション
車両本体価格(税込):4,940,000円
全長/全幅/全高[mm]:4500/1840/1675
ホイールベース[mm]:2675
トレッド(前/後)[mm]:1575/1565
車両重量[kg]:1730
最小回転半径[m]:5.4
乗車定員[名]:5
エンジン型式/種類:DFG/直4DOHC16V+ディーゼルターボ
内径×行程[mm]:81.0×95.5
総排気量[cc]:1968
圧縮比:16.2
最高出力ps(kW)/rpm:150(110)/3500-4000
最大トルクNm(kg-m)/rpm:340(34.7)/1750-3000
燃料タンク容量[L]:63(軽油)
燃費(JC08/WLTC)[km/L]:-/17.2
ミッション形式:7速DCT
変速比:1)3.562、2)2.526、3)1.586、4)0.937、5)0.722、6)0.687、7)0.574、R)2.789、F)4.733/3.944
サスペンション形式:前 ストラット/コイル、後 4リンク/コイル
ブレーキ 前/後:Vディスク/ディスク
タイヤ(ホイール):前235/55R18(7.0J)、後235/55R18(7.0J)

リポート:生方聡/フォト:小林俊樹/ル・ボラン 2018年12月号より転載

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