音響機器大手のJVCケンウッドは、1月12日から14日まで千葉県の幕張メッセで開催された、カスタムカーの祭典「東京オートサロン2018」において、ケンウッドブランドのAVナビゲーション「彩速ナビゲーション」の最新モデルを発表した。
誕生から今年で8年目を迎えたこの「彩速ナビゲーション」は、画像や映像の「美しさ」、スクロールなどの処理速度の「速さ」を特長としてきたが、JVCケンウッドオートモーティブ部門 市販事業部 商品企画部の渋谷英治氏は、こうした「彩速ナビ」のアドバンテージに加えて、近年求められる「INFO(情報)」がますます重要になると強調。具体的には、クラウドを使った渋滞情報などの取り込みで、ほかにもすでに「彩速ナビ」に採用されている車両前後の映像が録画できるドライブレコーダーやETC2.0車載器などとの連携も欠かせないメニューとして挙げていた。
ワイヤレスでもハイレゾ再生が可能
この2月中旬から発売される2018年新モデルの「MDV-Z905W(200mmワイドモデル)」と「MDV-Z905」は、「彩速ナビ」のフラッグシップモデル。車載ナビでいち早くハイレゾ再生に対応した「彩速ナビ」らしく、同モデルでも「DSD 11.2MHz」や「192kHz/24bit FLAC/WAV」に加えて、ハイレゾ音源をBluetooth接続で転送できる「LDAC」にも対応することで、ワイヤレスでもハイレゾ音源を楽しめるのが特徴だ。
こうしたサウンド面の強化をはじめ、進化したウィンドウモードなどの情報表示、新たに発表されたリヤモニター対応による拡張性など、最上位機種に期待される機能装備がフルで与えられたことになる。
カーナビ機能では、ルート案内時に目的地に近づくと、音楽などのボリュームを自動的にダウンする「ゴールオートボリューム」、2時間ごとに音声で休憩を促す「リフレッシュ通知」、「スマートフォン置き忘れ警告」、高速道路において逆走状態をナビが検知する機能なども搭載されている。
「彩速ナビ」史上最高音質を謳う、200mmワイドコンソール用の「MDV-Z905W」と180mmコンソール適合の「MDV-Z905」。
ディスプレイオーディオでもハイレゾ対応で常識を覆す。
カーAVユニットの「DPV-7000」は、AndroidAuto、AppleCarPlayに対応し、多彩なスマホ・アプリを利用できる。こちらもハイレゾ音源再生に対応。
また、今回の「タイプZ」シリーズのほかに、カーAVユニットの新モデル「DPV-7000」も発表された。ディスプレイオーディオの常識を覆すという「DSD」をはじめハイレゾ音源の再生に加えて、ワイヤレスでもハイレゾ再生が楽しめる「LDAC」にも対応する。ほかにも、「AppleCarPlay」や「AndroidAuto」への対応にナビ・アプリなどの利用はもちろん、「SMART USEN」、リヤモニター「LZ-900」、前後ドライブレコーダーにも対応するなど、拡張性の高さも魅力となっている。
価格はすべてオープンで、想定実勢価格は「彩速ナビ」の「MDV-Z905W(200mmワイドモデル)」、「MDV-Z905」が13万円前後。カーAVユニットの「DPV-7000」が8万円前後、9V型WVGAリヤモニター「LZ-900」が2万円前後となっている。
2018年モデルとして新たに発売された9V型WVGAリアモニター「LZ-900」。
フォト&リポート 塚田勝弘 K.Tsukada