ターゲットはアウトドアを楽しむアクティブなユーザー
トヨタは現在開催中(12月10日まで)のロサンゼルス・オートショーにて、小型SUVのコンセプトカー「FT-AC(Future Toyota Adventure Concept)」を公開した。
FT-ACは、山岳地帯でのキャンプや川下り、マウンテンバイク走行など、本格アウトドア活動を楽しむユーザーをターゲットに、アクティブな休日の過ごし方を提案するデザインコンセプトとして企画。具体的には、「ランドクルーザー」などトヨタSUVの伝統を踏襲した力強く大胆なデザインとSUVならではの悪路走破性に加えて、取り外し可能なフォグランプやサイドミラー付属のカメラのほか、撮影映像をクラウドにアップロードする車載Wi-Fiなどを装備することで、アウトドアをいっそう楽しくするようなクルマを目指したという。
エクステリアデザインでは、拡幅したフロントグリルと側面まで回り込んだLEDヘッドライトが特長となるフロントスタイルのほか、ロングホイールベースとワイドフェンダーに20インチホイールを装着し、SUVらしい力強く大胆なスタイリングを強調しているのが特色となっている。
また、最低地上高の高さに加え、フロントとリアにアンダーガードを装備することで、多彩な「冒険」を可能にする悪路走破性を表現。ボディカラーには、鮮やかなグリーンとグレーの2色のコントラストを出すことで、アウトドアにおけるアクティブさが表現されている。
アウトドアに必要なアイテムを搭載するルーフラックには、モバイル端末で調光可能なLEDライトを装着。ライトは夜間や悪天候時の走行をサポートするだけではなく、サイドミラー付属の赤外線カメラのフラッシュとしても使用可能。また、マウンテンバイク搭載用に、格納可能なラックをリアに装備。フォグランプは取り外し可能とし、懐中電灯やマウンテンバイク用ライトとしても活用できるようになっている。
サイドミラーには取り外し可能な小型カメラを装着し、悪路走行の記録などに活用可能。撮影データは、車載Wi-Fiからクラウド上のストレージに自動でアップロードし、スマートフォンなどのモバイル端末からリアルタイムでの写真・動画の編集やSNSへの投稿を可能としている。また、車両の位置情報を発信することで、FT-ACをベースキャンプとした周辺探索が安心して楽しめるようになっている。
コンセプトモデルとしては、パワートレインにガソリンエンジンを想定。ドライブトレインには、左右後輪に駆動トルクを適切に配分するトルクベクトル式4WDシステムを設定し、最適なトラクションコントロールにより路面に応じたセッティング切替機能やディファレンシャルロック機能を可能とする。これにより四輪の最適なグリップ制御を行ない、優れた操縦安定性とダイナミックな走行性能を実現。さらに、低燃費と4WDシステムの走破性を両立した次世代ハイブリッドパワートレインの搭載も想定しているとのことだ。