アウディ ジャパンは、新型コンパクトSUV「Q2」を6月中旬に発売すると発表した。1.0リッター3気筒エンジンと1.4リッター4気筒エンジンを選択でき、前者がエントリーモデルの「Q2 1.0 TFSI」、装備充実の「Q2 1.0 TFSI sport 」、後者はワングレードで「 Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport」となる。価格はそれぞれ299万円、364万円、405万円だ(いずれも税込)。
ドライバー支援システムも充実
新型「Q2」は日本国内でも乗りやすいボディサイズが特徴で、全高を1530mmとしたことで立体駐車場にも収めることが可能。寸法は全長4200mm×全幅1795mm×全高1530mm、ホイールベース2595mmと、こう見えて実はフォルクスワーゲン「ゴルフ」よりも小さい(ゴルフ:全長4265mm×全幅1800mm×全高1480mm)。
クーペをイメージさせる傾斜したルーフラインが印象的なエクステリアは、同社では初採用となるポリゴン(多角形)をモチーフにしたもの。ボンネットは立体的な造形で、8角形のシングルフレームグリルを上部に配置することで、コンパクトながら堂々たるSUVらしさを表現。Cピラーにアイスシルバーまたはマットチタングレーの「ブレード」を配置しているのも特徴だ(「1.0 TFSI sport」および「1.4 TFSI cylinder on demand sport」に設定)。
1.0リッター直列3気筒DOHC直噴ターボユニットは、最高出力116ps/5000-5500rpm、最大トルク200Nm/2000-3500rpmを発生。快適性を重視しながらも、リッターカーながら116psというパワーを発揮する。3気筒ならではのコンパクトな設計を生かし、アルミ製クランクケースの採用により、エンジン単体重量はたったの88kgと軽量。また、ピストンとコンロッドのバランス取りを行った結果、バランサーシャフトなしでも3気筒独自の振動を抑えスムーズな回転フィールを実現する。
1.4リッター直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンは、最高出力150ps/5000-6000rpm、最大トルク250Nm/1500-3500rpmを発生。シリンダー休止システム(COD)を採用しており、JC08モード燃費は17.9km/Lと燃費性能にも優れる。なお第2、第3シリンダーを休止している場合は、第1および第4シリンダーが高負荷に対応するようバルブ作動ポイントを変更して動力効率を高め、2気筒運転時でも振動騒音が低く抑えられる。トランスミッションは両者ともに7速2ペダルMTの「Sトロニック」を組み合わせる。駆動方式は全車前輪駆動(FF)だ。
そのほかにも走行モード選択システム「アウディドライブセレクト」が用意され、「コンフォート」「オート」「ダイナミック」「エフィシェンシー」「インディビジュアル」の5つから選択できるほか、オプションであらゆる情報を12.3インチサイズの高解像度TFTディスプレイに映し出す「アウディバーチャルコックピット」を選択できる。
自動緊急ブレーキやアダプティブクルーズコントロール、半自動運転を実現するトラフィックジャムアシストとといったドライバー支援システムは一部グレードに標準装備、またはオプションとして用意。また昨年秋に実施されたユーロNCAPの衝突安全テストでは5つ星の最高評価を獲得している。カジュアルに見えて、実はしっかり高い安全性を確保した、新型Q2なのだ。