駐車支援装置と緊急自動ブレーキを統合

12月26日、トヨタは駐車場内での衝突事故被害軽減に寄与する「インテリジェントクリアランスソナー（ICS）」を搭載しているアルファード、ヴェルファイア、プリウスの3車種で、駐車場でのペダルの踏み間違いによる事故が約7割減少している調査結果を公表した。調査は2015年1月から2016年6月までに発生した該当車種約6万3000台分の保険会社による事故データをもとに行われ、うちICS搭載車の約2万6000台ではアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故は約7割、後退時の事故は約4割、それぞれ減少しているとのことだ。

ICSは踏み間違いなどによる急発進時にクリアランスソナーで障害物を認識して自動ブレーキを作動させ、衝突被害の軽減を図る装置。2015年発売のアルファード、ヴェルファイア、プリウスからはセンサーの増設と検出距離の延伸によって検出範囲を拡大するとともに制御ソフトが改良されており、ペダル誤操作がない場合にも隣接車両や障害物との衝突回避や被害軽減を支援できるようになっている。ICSの搭載車は、上記3車種のほかにアリオン、プレミオ、レクサスRXがある。

トヨタでは、交通事故死傷者ゼロの実現に貢献するため、安全技術・車両開発の方向性を示す「統合安全コンセプト」に基づいた“より安全な車両・技術開発”に邁進するとともに、人・クルマ・交通環境の三位一体の取り組みを推進していくとしている。