いまでは多彩なバリエーションを展開
アウディのCセグメントモデル「A3」が、初代の誕生から今年で20周年を迎えた。プレミアムコンパクトのセグメントリーダーとして親しまれ、3世代目となる現行モデルでは、4タイプのボディ、4タイプのドライブトレイン、そして3タイプのトリムラインを有するに至っている。その歴史を簡単に紐解いてみよう。
初代A3が登場したのは1996年。パリ国際モーターショーで初披露された。VWゴルフⅣのプラットフォームがベースだった初代A3は、プレミアムコンパクトの草分け的存在として支持を得た。当初は3ドアハッチバックボディのみの設定で、ガソリン車とディーゼル仕様が用意され、3タイプのトリムから選ぶことができた。
1998年9月には初めて四輪駆動のクワトロシステムを搭載し、1999年3月からは5ドアバージョンが追加された。さらに、高性能版であるS3の初代モデルが1999年の春にデビュー。210psを発揮する5バルブ仕様の1.8リッター直列4気筒ターボを搭載した。
2005年には、当時アウディにおける新世代モデルのアイコンだった「シングルフレームグリル」を装着して2代目にスイッチ。2008年にはA3の新たなボディバリエーションとなるA3カブリオレが追加された。現行型の3代目は、2012年のジュネーブショーでワールドプレミア。本国では2016年にフェイスリフトを受け、いわゆる後期型へと進化している。
現在のA3は、3ドアハッチバック、カブリオレ、5ドア(スポーツバック)、セダンという4タイプのボディバリエーション、そしてガソリン車やディーゼル車に加え、プラグインハイブリッド(e-tron)、燃料電池車(g-tron=天然ガス車)と4タイプのドライブトレインを擁するまでに成長している(一部のボディおよびドライブトレインは日本未導入)。
さて、トップパフォーマンス版であるRS3の存在も忘れるわけにはいかない。初登場は2011年。340psを引き出す2.5リッター直列5気筒ターボが5ドアのスポーツバックに積まれ、コンパクトクラス最強レベルのパフォーマンスを主張した。2015年には改良が加えられ、最高出力は367psを引き出すに至っている。
そしてRS3には、2015年9月に開催されたパリ国際モーターショーで、新たなボディバリエーションが追加された。それがRS3セダンである。搭載する2.5リッターターボは400psの最高出力を標榜し、話題となった。
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