FタイプRから22km/h向上の背景は?
1月27日、ジャガーが3月のジュネーブモーターショーにてFタイプのスペシャルモデル、「FタイプSVR」を公開するとの発表を行なった。しかも発売予定まで「2016年夏」と明らかにされた。
SVRとは、ジャガー・ランドローバーのスペシャルビークルオペレーション部門が最高の走行性能を目指して開発・製造したパフォーマンスモデルに与えられる称号だ。最初のモデルはレンジローバースポーツに設定され、550ps(405kW)/680Nmというエンジンスペックは通常ラインのトップモデルであるオートバイオグラフィーを40ps(30kW)/55Nmも上回り、最高速度は250km/hから260km/hへと高められている。
当然、FタイプSVRでもそれに近い性能向上が図られるものと予想されるが、残念ながら現時点で公表されている数値は「最高速は200mph(約322km/h)」のみ。550ps(405kw)の最高出力で通常ライン最強を誇るFタイプRの公称最高速「300km/h」を参考にするとしても、その数字自体がリミッターで抑えられたものなので、22km/hの増分をまるまる稼ぎ出すだけのモアパワーがSVRにはマストというわけではない。実質10km/h程度の向上と考えたなら、20kWから25kWプラスの425kW(約578ps)から430kW(約585ps)あたりが妥当な線だろうか。もっとも、SVRの最高速度までもがリミッターで抑えられているとしたら、この限りではないのだが。
ジャガー初のSVRモデルとなるFタイプSVRは、クーペとコンバーチブルの両方に設定され、ジュネーブモーターショー開催前の2月17日に完全な技術仕様や価格も公開すると予告されている。果たしてどれほどまでにパフォーマンスが向上しているのか。それを支えるシャシーはどのようにポテンシャルを高めているのか。期待して続報を待とう。
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