それは“なんでもできる純正オプション”「アド・ペルソナム」で
マットホワイトに空力ボディを引き立たせるレッドのアクセントライン……。3月15日、ランボルギーニ・ジャパンが東京・青山のディーラーで発表した日本限定仕様のウラカン。それは一見控えめながら、そこにあるだけで強い存在感を主張する、とても日本人好みのコーディネートのように思えた。ホワイト×レッドのコントラストはインテリアにも反復され、白いレザーシートのステッチはレッド。ヘッドレストに誂えられたエンブレムの刺繍やシートベルトのカラーもレッドとなる。
さて、このウラカンはランボルギーニが今後力を入れてゆくというパーソナリゼーションプログラム、「アド・ペルソナム」によって仕立てられてもの。通常のオプションにはないボディカラーやシート表皮を用意、また「ないものは作ってくれる」自由度の高さが魅力だ。クルマ好きにとってはメルセデスの「デジーノ」やBMWの「インディビジュアル」、ポルシェの「エクスクルーシブ」と同様のプログラムと思っていただければ間違いない。
今回の発表にあたってはイタリア本社から担当マネージャー氏が来日、プレゼンテーションやインタビューに答えるといった力の入れようだった。そのヴィットリオ・ガッパ氏の話で面白かったのは、世界のアド・ペルソナム事情。最大のマーケットであるアメリカはアド・ペルソナムを世界でもっとも多く利用し、全オーダーの42%を占めるという。中東市場でもやはり人気が高いが、こちらはとにかく個性的で目立たせることが重視されるとか。日本やシンガポールでは上品で洗練された仕上がりが人気で、さらに細部に至るまでこだわる顧客が多いという。ヨーロッパで利用率がもっとも高いのはイギリス。それでも控えめでクラシックなコンフィギュレーションが好まれるそうだ。
ちなみに日の丸をイメージしたこのウラカン、そのオプション総額は約500万円(!)とか。ガッパ氏に「日本以外から『この仕様が欲しい』と言われたら?」と聞くと、「お受けいたしません」との回答が。ほかにもランボルギーニのブランド価値を下げるようなカスタムは「やんわりお断りする(笑)」そうだ。
このアド・ペルソナムはまだ3年前に専門のチームが発足したばかりのプログラムで、現在でもボディーカラー50種、シートマテリアル30種を揃えるというが、今後もどんどん新製品を投入してゆくという。世界に1台のランボルギーニを作る楽しみがさらに広がる……というわけで、まだまだ同社の快進撃は続くことになりそうだ。
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