倒れている人を見かけたり、目の前で人が倒れてたりしたら、あなたは助けられますか。今回は、人が倒れているのを見かけたときの救護手順ついて解説します。気温や気候の急激な変化によって体調を崩した人を目にしたときや交通事故のときに役立ててください。
人が倒れている! その時に取るべき行動とは?
倒れている人を見かけたり、目の前で人が倒れたりしたら、どのような行動を取ればよいのでしょうか。まず、倒れている人を見かけたときに取るべき行動を順を追って確認しましょう。
【1】まず傷病者と救助者の身に危険が及ばないか周囲を確認!
(ポイント)
傷病者に近づく前に、交通事故に巻き込まれたり、落ちたり倒れたりする物がないか確認し、傷病者と救助者の両者が安全であることを確かめてください。傷病者がいる場所が危険な場所の場合には、安全な場所に移動してから応急処置を開始しましょう。
【2】傷病者の意識があるか確認する!
(ポイント)
声をかけたり、肩を軽く叩いたりして反応があるか確かめます。
反応がない場合は【3】へ、反応がある場合には【4】へ
【3】反応がない場合
【3-1】傷病者の反応がない場合は手助けしてくれる人を呼んで119番通報とAEDの依頼をする!
(ポイント)
周囲の人を呼び止めて「あなたは119番通報をお願いします」や「あなたはAEDを持ってきてください」と具体的に依頼する。
【3-2】呼吸があるか確認する!
(ポイント)
呼吸がない場合は胸骨圧迫(心臓マッサージ)を始めてください。AEDが届いたらAEDを使用し、音声案内に従ってください。
胸骨圧迫やケガをしている人の対応については過去の記事で取り上げていますので合わせてご確認ください。
【4】反応がある場合
【4-1】傷病者の反応がある場合は外傷(ケガ)や痛むところがないか確認する!
(ポイント)
ケガをしていないか目視で確認し、痛いところがどこなのか傷病者に聞いてください。
傷病者に痛む場所を聞くときは、「右手の肘あたりが痛いですか?」というように、「はい」または「いいえ」で答えられる質問方法にしましょう。このような問いかけをすることで、傷病者が答えやすくなるだけでなく、うなずいたり首を振ったりするなどのジェスチャーで答えることもできます。
出血している場合の対応については過去の記事で取り上げていますので合わせてご確認ください。
【4-2】キズなどの手当が終わったら傷病者が本人が一番楽な姿勢にして救急隊の到着を待つ!
(ポイント)
傷病者が落ち着いて呼吸できる楽な姿勢にして救急隊の到着を待ちます。
手当をした場合としなかった場合では助かる確率が倍以上異なる
出典:東京消防庁「救命曲線」
東京消防庁などが公開している「救命曲線」は、心臓と呼吸が止まってからの経過時間と命が助かる可能性をグラフにしたものです。
2本の曲線グラフからわかるように、手当を始める時期が早いほど助かる確率は高くなります。また、心臓と呼吸が停止した直後から手当てを始められなかったとしても、傷病者を見つけてすぐに手当を始めれば、何もしなかったときの2倍以上助かる可能性が高くなります。
そのため、倒れている人を見つけたときは、状態に応じた手当ができるかどうかが、命を救えるかどうかのポイントとなるのです。
倒れている人や負傷者を見かけたときの行動が命を救う
傷病者を目にしたとき、「助けたいけど、どうやっていいかわからないから、助けられない」という人もいるでしょう。「どうしていいかわからないから何もできない」とならないようにするためにも、今回紹介した手順を覚えておくことをおすすめします。
加えて、119番通報をすると電話越しにどのようなことをすればいいのか教えてくれます。そのため、どのような手当をしたらいいのかわからないときは、まず119番通報をして何をするべきか聞き、指示通りの手当てをしましょう。
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