デトロイトショーの開幕を翌日に控えた8日夜、ダイムラーは例年通りプレス向けに前夜祭を開催。市内のホテルで行われるこのナイトパーティーはもはや恒例行事になっており、ショーが開幕する1日前に限られた報道陣向けに新型車が世界初披露される。2017年、そのステージのセンターに立ったのは…コンパクトSUVの新型「GLA」だった。
デザインだけでなく空力性能も改善
GLAはハッチバックのAクラスをベースに少し車高を高め、4WDシステムやオフロード走行に適したエンジン&シフトプログラム、ダウンヒルを一定速で駆け下りることのできるブレーキ制御システムなどを搭載。ブラックアウトされた樹脂プロテクターなどでワイルド感を演出したコンパクトSUVだ。デビューは2013年だから、4年を経てそろそろマイナーチェンジの噂が聞こえていた。
マイナーチェンジの主眼は外観のリフレッシュにある。ノーマル系モデルは従来よりもタフなSUVらしさを前面に打ち出しており、フロントグリルを左右に貫く2本のバーには開口処理が施されるとともに、バンパーには丸形のフォグランプを装着。リアバンパー下部のプロテクターもより凹凸が強調され、一層逞しくなった。ボディに比べてやや平面的で、少し違和感のあったリアコンビランプも有機的な形状に改められており、より自然にフィットしている印象だ。それでいて空力性能も改善されており、Cd値は0.29から0.28にダウンしているという。インテリアではインパネ中央のモニターが8インチに大型化されるとともにシートパターンを変更、新鮮さの演出に一役買っている。
ラインナップでの話題は「GLA220 4マチック」の追加だろう。従来、GLAで4WDを選びたければ「GLA250 4マチック」しか選択肢がなかった。これで4WDモデルがより身近になったというわけだ。このGLA220、排気量への言及はないものの、ダイムラーは最高出力184hp、最大トルク300Nmを発揮するとしている。 そのほかのラインナップは従来通りで、「GLA180」「GLA200」「GLA250」「GLA250 4マチック」となる。
そして忘れてはならないのが高性能版「メルセデスAMG GLA45」の存在だ。こちらは逆にフロントセクション、リアセクションともに一層レーシーな仕立てとなっており、フロントエプロンはさらにダイナミックな形状に。新しい吸気グリルやシルバークロームとハイグロスブラックのフロントスプリッターインサートも採用。リアディフューザーも大型化された。
先代モデルはデザイン的にややAクラスとの差別化が足りないように感じていたが、このマイナーチェンジではそんな声を受けてか「GLAらしさ」を追求してきたようだ。欧州では早くもこの1月9日から発売が開始される。
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