“クルマはつくらない。クルマのある人生をつくっている。”をコーポレートスローガンとして掲げ、輸入車の販売およびアフターセールスなどを展開するヤナセ。このほど車中に常備し、災害時の避難行動を支援する防災用品の販売を開始した。
※この記事はル・ボラン2016年8月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
ヤナセ帰宅支援キット
巨大地震が熊本を襲ってからまだ2カ月あまり。被災された多くの方々には心からお見舞いを申し上げるとともに、遠く離れていても、いまも苦労されている被災地のことをけっして忘れてはならないと深く思う。
今回の地震では車中避難に関する報道が多く伝わった。あくまでも一時避難であり、エコノミー症候群のような2次災害につながる恐れもあるが、それは被災時のクルマのあり方を考えるきっかけにもなった。
では、クルマでの外出時に被災した時にはどうすればいいか。
これに取り組み、企画されたのが車載用の「ヤナセ帰宅支援キット」だ。これは「外出先で災害に遭遇し、クルマを駐車し、自宅または近隣の避難所まで徒歩でたどり着く」状況を想定し、30km圏内、24時間以内の避難行動を支援する。
ヤナセではこれまでも車載用防災キットを販売してきたが、近年たび重なる天災や、ゲリラ豪雨や豪雪でのクルマの立ち往生などの事例から、より明確なシーンを設定し、本当に使える18アイテムを厳選した。
たとえば車載での長期保管が難しい食料品や、手動ラジオやポケットナイフは実際の用途が少ないことから外した。一方で折りたたみ式ヘルメットやスマートフォンのバッテリーチャージャー、両手の空くヘッドランプ、耐切創性のケブラー軍手など最新の機能性を備えたグッズを選んだ。また乾電池も未開封時は10年の寿命がある非充電式にしたり、防寒シートも歩行しやすいポンチョタイプ、慣れない革靴での長時間歩行を考え、靴擦れ専用の絆創膏も入っている。
キットにはこれらのアイテムの使い方の解説に加え、緊急時の行動手順をまとめたマニュアルや、愛車に残す連絡先を記したカードも同梱されている。つまりハードばかりでなく、ソフトにおいても被災時のノウハウが結集しているのだ。
ヤナセの顧客に対しては、愛車の車検時に消耗品をチェックしてくれるとのこと。こうした至れり尽くせりの対応はまさにヤナセ流であり、高級車オーナーからの絶大な信頼を得る理由だろう。
しかしこのキットにしても完全ではけっしてない。むしろこれをベースに、自分なりにカスタマイズすることで完成する。そうした災害に対する、普段からの心構えがいざという時、最も頼りになるのだ。
ヤナセ帰宅支援キット
外出先で災害に遭遇し、クルマを駐車して自宅または近隣の避難所まで徒歩でだどり着くことを想定した防災キット。距離にして3km、時間にして24時間以内の避難行動を支援する18アイテムの装備品を車載用に厳選。落下物や転倒によるケガから頭を保護する「折りたたみ式ヘルメット」をはじめ、両手が自由に使える「ヘッドライト」、長時間の徒歩移動に備えて、靴擦れやまめを防止する「保護パット」のほか、ヤナセ独自編集による、避難行動時の注意点などを記載した「帰宅支援マニュアル」などで構成される。
ヤナセではこれまでにも5万セットを超える車載用オリジナル防災キットを発売しており、2010年から毎年その売り上げの一部を日本赤十字社に寄付しているが、今回の「ヤナセ帰宅支援キット」も同様に、寄付活動を継続していく。サイズ:H32×W30×D17cm、重量:3,080g。価格:36,000円 (税込)
●問い合わせ先:ヤナセホットコール/TEL:0120-35-5587 https://www.yanase.co.jp/accessory/bousai/
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