自動車専門誌の世界では、毎年行事となったマツダ主催のメディア対抗ロードスター4時間耐久レースが9月21日に筑波サーキットで開催された。今大会はマシンが新型となり、カーボンニュートラル燃料を使用して競った。
最後にドラマが待っていた……
1989年より始まったマツダ・ロードスターを使用して行なわれるワンメイクレースがメディア対抗ロードスター4時間耐久レース(メディア4耐)だ。これまで自動車専門誌の編集者や自動車ジャーナリストなど数多くのメディア関係者が参加してきた。
今年で35年目を迎えるメディア4耐は“最も長く続いている自動車のワンメイクレースシリーズ”として、ギネス世界記録への挑戦する記念大会となった。さらに、今大会はガソリンの代替としてカーボンニュートラル燃料(CNF燃料)が使用されたことも注目点だ。ちなみにCNF燃料はガソリンのようにレースを行なうと、燃費が悪化すると事前に説明があった。総燃料は従来通り60Lで4時間を走り切る必要あり、テクニックとクレバーな戦略が求められる。
ドライバーは編集部シモエのほか、モータージャーナリストの山田弘樹氏、元ラリードライバーでデジスパイス開発者の田口幸宏氏、ロードスターレースで表彰台の常連であった北山 浩氏の4人で4時間の耐久レースに挑んだ。予選はシモエが担当。20台中18番手だった。
決勝の第1ドライバーは編集部シモエ。16時7分にいよいよ4時間のレースがスタート。1周目にハンディキャップ90秒を消化し、再びコースイン。その後順調に周回を重ね、田口氏にバトンタッチ。途中で雨が降り始めるが安定したタイムで周回を重ね、第3ドライバーの山田氏に交代。交代直後には雨が強くなり、各車ペースダウン。
この時点での順位は12位で、山田氏のドライブを終えたところで給油。第4ドライバーの北山氏がコースインし、雨が降り続くなか10位で走行。チェッカーまで残り50分のところでラストドライバーの山田氏に交代。熱い走りで順位は瞬く間に変わり、7位でチェッカーを受けたが、前を周回するマシンがコントロールラインまで戻ってこられず最終的に6位入賞となった。
ニューマシンでついに悲願の6位入賞!
35年目を迎えるメディア4耐は“最も長く続いている自動車のワンメイクレースシリーズ”としてギネス世界記録へ挑戦!
16時7分に決勝がスタート。
新型ロードスターの印象は?
今年のマシンはビッグマイナーを果たしたNDがベースのパーティレース車両。これを走らせて、格段にマシンがどっしりしたと感じた。電動パワステの洗練と、アシンメトリックLSDのスタビリティ。ここに専用の足周りが加わったことで、NDから“ 危うさ”が消えた。その証拠にレースは中盤から雨が降ったにもかかわらず、赤旗が一度も振られなかった。タイヤの内圧も、左リア(0.1キロプラス)以外は均等に発熱していた。また物理的にも、昨年までのN1車両に比べカーペットやアンダーコート、そしてデジタルプラットフォームを刷新した新型パーティレース車両は、少しクルマが重たいと感じた。やはりロードスターは、軽さが命なんだなと痛感した次第だ。(リポート=山田弘樹)協力=エスアンドカンパニー https://www.s-company.jp/