建築家との共同作業でこだわりの夢を具現化
ガレージハウスは、クルマ好きなら誰しも憧れる夢の住まいである。ここに紹介するN邸は、それをカタチにした理想郷と呼べる邸宅だ。キーワードは「愛車とライフスタイルの融合」。お気に入りの愛車を愛でることができる創意工夫が散りばめられた、こだわりのガレージハウスが完成した。
若い頃から洋画に慣れ親しんできた施主のNさん。その影響で外車を乗り継ぎ、今ではスーパーカーをはじめ、愛車数台を所有する生粋のカーガイである。洋画の世界観はライフワークにも反映され、アメリカ雑貨を取り扱うビジネスで起業。その後、オーダー家具やインテリア全般をプロデュースする事業『can-doll』を立ち上げた。会社は軌道に乗り、創業から20年以上が経過した今なお快進撃を展開している。そうした人生のベストタイミングで、初めてのマイホームづくりが始動した。
クルマ仲間が建てた家を見学したのがきっかで、理想の家づくりを依頼することとなったのが『ザウス』株式会社である。数多くの住宅プロデュースを手掛けており、ガレージハウスを得意とする建築家の田中氏が担当することで、漠然としていた計画が着実に現実味を帯びた。第一歩となる土地探しをスタートさせ、約87 坪というゆとりのある敷地を入手。その後、「車両2 台駐車可能なビルトインガレージ」というNさんの希望に寄り添った青写真が描かれていった。
完成した木造2階建の外観は、吹き付けリシンを全体に施して落ち着いたグレーで統一。一部タイル張りを組み合わせることで陰影のある表情豊かな外観デザインとなり、シンプルかつスタイリッシュな印象だ。正面左側に2台並列格納できるビルトインガレージが構築された。ガレージは約14坪の広さを確保、スーパーカーやフルサイズの外車も余裕で収まる。その奥に確保された中庭を中心に、コの字型の間取りを採用。そうした配置デザインにより外からの視線を感じることなく、部屋の隅々まで自然光が差し込み開放的な明るさを実現、この家の大きな特徴となっている。そして、部屋のどこにいても愛車の存在を感じることができるから不思議である。クルマ好きだという田中氏が設計に込めたさまざまな工夫がこのガレージハウスの完成度の高さに繋がった。
愛車の存在価値を暮らしの中に――ガレージとリビングを繋ぐ中庭
インテリアに目を移すと、キッチンやサニタリールームなどの温かみのある天然木を採用した造作家具が部屋に溶け込んでいるのが見て取れる。機能性はもちろん、使い続けることで風合いが増すという『can-doll』製オーダー家具は、彩光と風通しの良い間取りと相性抜群、カリフォルニアを彷彿とさせるモダンアメリカンな上質な空間が演出された。現在、ガレージにも造作キッチンが設置され、ガレージ隣の中庭での食事や客人へのもてなしなど、ショールームを兼ねた幅広い用途で活用できそうだ。
「気に入った愛車が収まるガレージ空間に、できるだけ長い時間いられるようにしたかったんです」
そう語るNさんは、ガレージの延長となる中庭空間にもこだわり、高い塀を囲んでプライベート空間を確保。開口部を広くすることで日中は自然光を各部屋に届け、玄関やリビングなど各部屋で愛車が身近に感じられる配慮がなされている。また、夜は中庭の壁に向かってプロジェクターが映し出され、家族団らんや仲間の集う場所に。まさに愛車とライフスタイルが一体化した環境が整ったばかりだ。
ちなみにNさんの趣味道は、コロコロ車種が変わるタイプ。気に入った車両があれば乗り換えを繰り返し、いつも新鮮な気持ちでドライブを楽しんでいる。クルマは乗ってナンボの世界。今後もガレージに様々な車種が彩りを添え、また仲間が集うかけがえのない空間となることだろう。
【PLANNING DATA】
所有地:大阪府
施主:Nさん
竣工:2024 年
構造:木造地上2階建て
愛車:マクラーレン650sスパイダー
メルセデスAMG SL43
トヨタ・ランドクルーザー
ランボルギーニ・アヴェンタドール
メルセデス・ベンツG63 AMG 他
【OWNER’S CHECK】
・ここがお気に入り:子どもたちの遊び場として広く確保した中庭です。BBQも楽しんでいます。
・ちょっと失敗:2階が家族の各プライベートルームですが、配置が少し気になるぐらいです。
・これからの夢:自然環境に恵まれた場所に別荘があったらいいなぁと思っています。
・読者へのアドバイス:クルマ好きならガレージハウスがいいですね。家族や仲間との団らんに中庭もオススメ。
お問い合わせ: https://www.zaus-co.com/case/garage 関東エリア 0120-054-354 関西エリア 0120-360-354
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