横浜ゴムのフラッグシップブランド、アドバンシリーズのプレミアムコンフォートタイヤであるdBの最新モデルとなるV553がデビューした。新品時はもちろん、摩耗時でも優れた静粛性を発揮したのが最大の特徴だ。
優れた静粛性と持続性を様々な試乗で実感
横浜ゴムのプレミアムコンフォートタイヤであるアドバンdBがモデルチェンジ、従来のV552からV553へと進化を遂げた。
横浜ゴムによると、ユーザーがタイヤに求める性能のうち、トップが乗り心地の良さ、2番目がハンドリング、3番目が高速操縦安定性、そして4番目が静粛性の高さだという。今回のアドバンdB V553は、そのうち乗り心地と静粛性に注力したタイヤとなっている。また一方で、年間走行距離が1万5000km以上のユーザーは、静粛性が持続することに強い関心を持っているとのこと。V553はこの性能に実現に向けて開発されたタイヤでもある。
【画像47枚】摩耗時でも優れた静粛性を発揮する「ヨコハマ・アドバンdB V553」
技術面では、トレッドパターンを新設計。摩耗時の性能低下抑制と静粛性向上にこだわりつつ、イン側をウェット、アウト側をドライ性能向けとした非対称パターンを採用するとともに、ブロックを細分化している。また新品時からの変化を少なくなるようにデザインすることで、騒音エネルギーを従来品比15%低減するとともに、摩耗時の騒音エネルギーも22%低減することに成功している。
さらに、165以下の幅の狭いサイズ用に、別のパターンデザインを採用するなど、サイズに合わせて最適化しているのも特徴のひとつだ。
また、低燃費性能、ウェット性能、耐摩耗性能のバランスに優れた専用のコンパウンドを採用。タイヤラベリング制度における転がり抵抗性能を「AA〜A」、ウェットグリップ性能は全サイズ最高グレードの「a」を獲得し、優れた低燃費性能とウェット性能を両立している。
一方サイドウォール部には、雨と静けさをイメージしたスタイリッシュなロゴデザインを採用するとともに、電動車に特徴的なニーズに対応する技術を搭載した、電動車対応商品であることを表す独自マークの「E+」を打刻。全サイズが低車外音タイヤのラベリング制度において「低車外音タイヤ」の条件を満たしているという。
試乗は、まずクローズドコースで新品と50%摩耗した状態のV553、そして従来品のV552を装着したトヨタ・クラウンクロスオーバーで、速度を変更したり、スラロームをしたりしつつ走行。ここでは新品のV553の高い静粛性はもちろんだが、摩耗した状態でもその静けさが持続していることが確認できた。特に低〜中速域では、違いがわからないほどだ。
一方V552は、V553と比べると特に高速域でのノイズがやや大きく感じられたが、それでも十分静かなレベルだ。
一般道では、トヨタ・プリウスとアルファード、三菱エクリプスクロス、そしてホンダN-BOXを試すことができた。
この中でもV553の静粛性がよくわかったのがエクリプスクロス。PHEVモデルゆえ低中速ではモーターのみで走行するため、エンジン音が邪魔をすることなくタイヤのノイズが分かりやすいのだ。またアルファードも、持ち前の静粛性の良さが一層レベルアップした感じで、極めて快適に走行することができた。
このように、静粛性とその持続性が進化していることが実感できたアドバンdB V553、快適性を重視するユーザーにとってはまさに打ってつけのタイヤと言えるだろう。
新品と50%摩耗した状態の比較試乗も
クローズドコースでは、トヨタ・クラウンクロスオーバーに旧モデルとなるV552と新品のV553、そして50%摩耗した状態のV553を装着し比較試乗した。新品のV553は優れた静粛性ももちろん、摩耗した状態でもその静けさが持続していることが確認できた。
電動化モデルはV553の優れた静粛性が際立つ
一般道の試乗ではトヨタ・プリウス/アルファード、三菱エクリプスクロスPHEV、ホンダN-BOXを試したが、V553の静粛性の高さがよくわかるのは、エンジン音が邪魔をしない電動化モデルのエクリプスクロスだ。
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