インパネすっきり、内装も組み上がった!アオシマ製プラモ「ナイト2000」をノーマル戻し!第4回【CARSMEET モデルカー倶楽部】

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新シャシーでステアリング良好な三代目

アオシマ製プラモデルのナイト2000から、そのベースとなった1982年型ポンティアック・ファイアーバード・トランザムを制作してみようという連載。若干のご無沙汰となったが、お待ちかねの第4回である。

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今回お伝えする作業はインテリアのノーマル戻し、塗装とディテールアップ、組み立てだが、その作業の様子と工作の詳細については、画像とそこに添えたキャプションをご参照いただくこととして、ここでは実車の三代目ファイアーバードについて述べていきたい。前回はスタイリングやボディに関連したことを中心に記述したので、今回はエンジンやサスペンションなどについて解説していこう。

三代目ファイアーバードおよびシボレー・カマロ(兄弟車)の基本レイアウトは従来通りFRだったが、ホイールベースは先代が108インチ(2743mm)であったのに対し101インチ(2565mm)へと縮小されていた。シャシーは先代から一新されたが、フロント独立懸架に対しリアはリジッド、という構成は継承している。

フロントサスペンションはマクファーソンストラットを採用していたが、通常のストラット式ではダンパー上部にコイルスプリングを組み合わせるところ、ファイアーバード/カマロでは、スプリングをダンパーとは別に配置していた。コイルスプリングはロアアーム上側に置かれているので、ダブルウィッシュボーンとストラットの中間のような形式とも言える。このアレンジの狙いは、ノーズを低く抑えること、そしてエンジンルームのスペースを広く採ることだった。

リアサスペンションは前述の通りリジッドだが、先代までの半楕円リーフスプリングをやめ、トレーリングアームとパナールロッドを組み合わせた方式となった。これだけであれば一般的な3リンク式だが、ファイアーバード/カマロでは、デフとトランスミッションの両ケースを繋ぐ長いトルクアームが組み合わされ、これによってリアアクスルを支持していたのが特徴である。またハンドリングオプションにおいては、この前後サスペンションへさらにアンチロールバーが追加されていた。

直4からV8まで3種4タイプのエンジン
エンジンは、まず直列4気筒OHVの151-cid(2.5L、90hp)があり、これはベースモデルのファイアーバードに標準のユニットとなるほか、中級モデルのファイアーバードS/Eでもチョイス可能だった。ファイアーバードS/Eの標準設定となるエンジンはV型6気筒OHVの173-cid(2.8L、102hp)で、これはベースのファイアーバードでも搭載可能。この2種のエンジンは、トップモデルのファイアーバード・トランザムには組み合わされない。

トランザムに標準で搭載されるエンジンはV型8気筒OHVの305-cid(5L)で、4バレル・キャブが組み合わされ最高出力は145pとなる。このユニットはファイアーバードおよびファイアーバードS/Eでもエクストラコストによって選択することができた。このV8には”クロスファイア”と名付けられたインジェクション仕様(165hp)も用意されていたのだが、これはトランザムにのみ設定されたオプションである。トランスミッションは3種のエンジン全てに4速MTと3速ATが組み合わされていたが、インジェクション仕様のV8はATのみとなっていた。

ここまでですでに述べた通り、ファイアーバードの基本的なシリーズ構成は3種類のモデルからなるが、それぞれに装備面ではどのような違いがあったか、またシリーズ全体がモデルライフ中どのような変遷を辿ったのかは、次回以降触れることとしよう。

作例制作・写真:北澤志朗

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