ボルボ･カーズのポートフォリオをさらに拡大させる､”多用途性”というコンセプトMPV｢EM90｣

2023年11月12日(日)に発表された、ボルボの新しい完全電動プレミアムMPV(Multi Purpose Vehicle｡マルチパーパスビークル)である｢EM90｣。移動中の快適なリビングルームや、大切な人との生活にゆとりをもたらすクルマとしてデザインされただけではない。ボルボ・カーズの魅力をさらに広げ、より多くの顧客ニーズに応えるクルマでもある。

EM90は、ボルボの革新的な能力と、特定の市場の要求に応える強力な能力を示している。多目的車(MPV)セグメントは近年、特にアジアの多くの地域で大きな人気を博している。これが、EM90が世界最大の自動車市場である中国に最初に投入される主な理由のひとつだ。

すでに受賞歴のある完全電気自動車の小型SUV「EX30」が今年初めに発表されたのに続き、EM90はボルボのモデル・ポートフォリオを相次いで拡大する第2弾となる。EX30とEM90はともに新たな顧客層を獲得し、世界の自動車市場をより広くカバーし、より収益性の高い台数を実現するのに役立つだろう。

【写真60枚】ボルボ初の電動MPV｢EM90｣､ボルボのコミットメントを強化する一台 

EM90はまた、2030年までに完全な電気自動車メーカーになるという、ボルボのコミットメントを強化するものでもある。今後数年間で、ボルボは完全な電気自動車である新型ボルボの全ファミリーを展開し、テールパイプ排出量ゼロのボルボに顧客が期待するすべてを実現する。

このモデル・ポートフォリオの刷新は、2030年までにボルボが世界中で完全電気自動車のみを販売することを確実にするだけではない。収益性の高い成長と、持続可能なモビリティにおける業界のリーダーになるための、ボルボの旅の一部でもあるという。

ボルボ・カーズの最高経営責任者であるジム・ローワン氏は「EM90によって、ボルボ・カーズの伝統と安全性におけるリーダーシップを、エキサイティングな新しい電動MPVセグメントに導入します。EM90によって、私たちはボルボ・カーズの伝統と安全性のリーダーシップを、エキサイティングな新しい電動MPVのセグメントに取り入れることができるのです」と話す。

多用途性という長い伝統
MPVというセグメントは、ボルボにとって新しいものだが、多用途性というコンセプトは馴染みのない分野ではないという。実際、1953年に発売された「ボルボ デュエット」は、MPVセグメントが正式に誕生する何年も前に、多用途で広々としたクルマとして、特別に開発された。

2023年で誕生70周年を迎える、ボルボの豊かな伝統のハイライトであるデュエットは、今日でもコレクターやエンスージアストに最も人気のあるモデルのひとつだ。スカンジナビアとアメリカでは、家族連れとビジネスオーナーの両方からの人気を博した。

その後数十年にわたり、デュエットはボルボの世界的に有名なエステート・シリーズにインスピレーションを与え、EM90の開発に着手したデザイナーにとっても同様に重要なインスピレーションの源となった。

ビジネス用の実用的な社用車を求める方にも、キャンプに出かけた際に寝泊まりもできる広々としたファミリーカーを求める方にも、さまざまなシーンに対応するデュエットのバリエーションが用意されていた。「2台の車を1台に」という意味を持つその名前が、すべてを物語っている。

重要な新しいセグメント
EM90は、ボルボの完全電気自動車ポートフォリオに加わる重要な製品であり、プレミアム純粋電気自動車セグメントで最も急成長しているブランドのひとつとしての、ボルボの地位を支えるものとなるだろう。現在、中国のプレミアムMPVセグメントは比較的小規模だが、重要なセグメントだ。デュエットの精神に則り、ボルボのプレミアムMPVであるEM90は、顧客にとって2つの役割を果たすはずだ。

家族旅行で使用しないときは、エグゼクティブのビジネス輸送車として、ミーティングやビジネス・コールのための究極に快適な室内環境を提供する。つまり、安全性と、移動中の広々とした多用途で快適なプレミアム体験を求める顧客にとって、EM90はエキサイティングな新しい選択肢なのである。

ボルボEM90は中国に先行して導入され、現在、中国の顧客向けに予約注文を受け付けている。