レクサスは、2023年10月26日(木)から開催される第1回JAPAN MOBILITY SHOW 2023で、「Pushing the Boundaries of the Electrified Experience」をテーマに、電動化で実現するクルマの未来と新たなモビリティ体験を提案するコンセプトモデルのラインアップを世界初公開する。2026年導入予定の次世代バッテリーEV(以降BEV)のコンセプトモデル「LF-ZC」と、未来のビジョンを示唆するBEVフラッグシップコンセプトモデル「LF-ZL」のふたつである。【画像79枚】レクサス・ブランドの未来を示すふたつのコンセプトモデルを見る!
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2026年導入を目指す次世代BEVコンセプト「LF-ZC」
次世代BEVではすべての車体構造・コンポーネントを小型軽量化することで、より自由度の高い車両パッケージングを実現、長年に渡り磨き上げてきた走りの味の継承と、電動化技術の進化によって、機能と美しさに妥協のない「クルマ屋ならではのBEV」を――このビジョンを具現化したのが、今回発表の「LF-ZC」だという。
BEVだからこそできる高い走行性能と未来的なビジュアルを追求したエクステリア
デザインテーマは「Provocative Simplicity」。空力性能に主眼を置き、BEVならではの機能/構造をデザインの特徴とすることで、一目見て心を揺さぶる低重心で凝縮感ある美しいフォルムを追求した。低く構えたフードから連続させたスリークなシルエットと後方に向かって大きく絞り込んだキャビンのフォルムが特徴で、高い空力性能とワイドなスタンスの両立を図ったという。
人とクルマが一体となった走りの楽しさ
走行性能においても、BEVならではの優れた慣性諸元による素性の良さに加え、RZなどのBEV開発で培ってきた四輪駆動力システム「DIRECT4」のシームレスな駆動力コントロールや、「ステアバイワイヤ」による直感的でリニアなステアリングフィールにより、人とクルマが一体となった走りの気持ち良さや楽しさを追求したとのこと。また、バッテリーには次世代電池パフォーマンス版(角形)を採用し、電費性能を向上することで従来のBEV比で約2倍の航続距離1,000kmを目指すという。
ハードウェアとソフトウェアの両輪で
「Digitalized Intelligent Cockpit」が採用されているのも特徴。従来のコックピットでは広い範囲に散らばっていた各種の操作機能を、ステアリング両サイドのデジタルパッドに全て内蔵。車両操作系は左のデジタルパッドの中に、快適装備系は右のデジタルパッドに格納し、直感的で操作しやすい独自のレイアウトを確立したという。
「Eyes on the road(常に路面を注視している状態)」を追求し、ヘッドアップディスプレイと同じ原理でフロントウィンドウに情報を映し出す遠視点メーターを採用したほか、車体の両サイドにデジタルミラーを搭載。助手席前の大型モニターはエンターテイメントや多様なアプリの拡張ができるオープンプラットフォームとなっている。
また、新たなソフトウェアプラットフォーム「Arene OS」の採用により、先進安全技術やマルチメディアをはじめ、時代の進化に合った機能を順次アップデート可能だという。走る、曲がる、止まるといった基本性能においても、ドライバーに適したパーソナライズされた乗り味の提供を行い、 “真の愛車”をハードウェアとソフトウェアの両輪で目指していくとしている。
最新のAI技術を活用
最新AI技術を活用した次世代音声認識では、音声入力に対する素早い反応や臨機応変な提案を行い、まるでバトラー(執事)と会話をしているようなサービス体験を提供するという。従来のナビゲーション機能の枠を超えて、日頃の行動パターンから、その時々の感情にまで寄り添い、ドライバーの好みに合わせた走行ルートやモードの提案を行われるとのこと。
環境への配慮と高品質、その両立を実現したインテリア
内装には、サステナブルな取り組みとしてシグネチャーマテリアルにBambooを選定。成長が早く、CO2吸収量が多いなどの機能性の高さと、日本で古くから建材や工芸品に用いられてきた美しさを両立した、「Bamboo CMF Concept」を採用したという。竹繊維を織り込んだオーナメントや、糸を使ったファブリックが特徴で、環境への配慮と、上質でラグジュアリーなデザインの二律双生を表現したとしている。
BEVのさらなる普及に向けた次世代技術への取り組み
次世代BEVでは、車体をフロント、センター、リヤに3分割した新モジュール構造「ギガキャスト」を採用。キャスト化により形状自由度を向上させ、一体成形により締結部を低減することで剛性を高め、操作に対してリニアでより自然なフィーリングを実現したという。車体ボディのセンター部分に電池を搭載することで、フロント、リヤは構造上の影響を受けず、電池の進化を素早く車両に取り込むことが可能だそうだ。
生産工程においては、組立中のクルマが自ら走り、次の工程に移動する「自走組立ライン」を採用。ラインからコンベアをなくして工場のレイアウトが自由自在に変更可能となり、年単位に及ぶ量産に向けた準備期間や、数十億円にのぼる工場投資を削減できるとしている。
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未来を示唆するBEVフラッグシップコンセプト「LF-ZL」
「LF-ZL」は次世代BEVアーキテクチャーと、新しいArene OSがもたらすソフトウェアの革新により、プレステージな所有体験がクルマだけに限定されない未来を目指し、LEXUSがフラッグシップとして提案するコンセプトモデル。BEVならではのパッケージングの自由度の高さや空間効率の良さを活かした広々とくつろげるインテリアに、従来のおもてなし装備をより先進的かつ心地よいものにしたという。
Arene OSのパフォーマンスを最大限に活かすことで高度な情報連携を行い、ドライバーのニーズを学び、先回りしてくれるサービス体験でトータルでの移動のパーソナライズを実現、さらに社会インフラや様々なサービスを受けられるなど、新たな体験価値を生み出す「Interactive Reality in Motion」では、クルマに搭載されたセンサー類と社会のデジタル情報を連携。
ドライバーが運転中に外の風景の中で気になった場所やモノを指さすと、その情報が車載ディスプレイに即座に表示され、音声案内を行い、よりインタラクティブに人とクルマが繋がることを目指すという。ビッグデータの活用により充電、給電双方のエネルギーマネジメントを行い、クルマが停車しているときは社会インフラの一部としてネットワークに接続させるなど、お客様のライフスタイルにシームレスに連携したモビリティ・ソリューションを提供するとのことだ。