「ディーノ206GT」なども愛用している施主がハチロクを増車。新しいガレージを設けた。往年のスーパーカーを収納している空間とは異な和風ガレージが誕生。
ハチロクの愛称で知られる「AE86型トヨタ・カローラレビン/スプリンタートレノ」は、1983年にデビューした。発売開始から40年も経過しているので、もはや紛うことなき旧車である。ガレージライフのパートナーとしてチョイスしている自動車趣味人も少なくない。
昨今のクラシックカー人気の影響でハチロクの流通価格も高騰したが、Kさん(56歳)が1983年式のスプリンタートレノ GT APEXを買ったのは6年前のこと。まだ驚くほど高価にはなっていない頃だったという。
AE86型といえば、大人気漫画『頭文字D』の影響もあって、白/黒ツートンカラーのスプリンタートレノはクルマ好きの間で”パンダトレノ”と呼ばれており、Kさんが2年前から運用している古風なガレージも、各所が白と黒のパンダカラーになっているものだ。白と黒を主役としたガレージは、建物全体の雰囲気も含め、とにかく昭和感満点だったので、まずはKさんに建築年などを伺ってみた。
「このガレージは、以前植木屋だった親族が仕事で使うトラックの収納スペース兼道具置き場として活用していた空間で、建築年は1973年頃らしいです。横の建物が事務所兼物置きでした。いまは借家なので、以前はミニモークやホンダ・カブなどを所有している好事家が借りていたのですが、一昨年空いたので、そのタイミングで自分で使うことにしました。
先に横の建物をキレイにリノベーションし、住める状態にしたのですが、入居したいという方が現れたので使ってもらっています。居住スペースがとてもイイ雰囲気になったので、本当はハチロク用のガレージを主体として両方とも自分で活用したかったんですけどね」
ハチロク関連のグッズをセンスよくディスプレイ。
ハチロクを買ったのが6年前なので、Kさんは今回取材したガレージが空くまでの間、別の場所で愛車を保管していたという。先にリノベーションした居住スペースに続き、ガレージも模様替えすることにしたが、Kさんにそのときのエピソードも話してもらった。
「2年前からココを使っています。ガレージをリノベーションするとき、土壁をパンダトレノのボディカラーに合わせて白/黒ツートンにしたのですが、黒い塗料の撹拌が不十分なまま塗ってしまった部分があり、そこは残念ながら濃淡がついてしまいました。グラデーションになりましたね……」
Kさんと筆者は旧知の仲というか親友関係なので定期的に会う機会があり、以前ディーノ206GTなどが収納されている隠れ家ガレージにお邪魔し、本誌にて紹介したこともあった。ハチロクを増車したことも知っていたが、新しいガレージは訪問していなかったので、今回の取材を設定。スーパーカー用のそれとは雰囲気がまったく異なる和風の空間になっていることに驚いてしまった。
大昔のことになるが、ディーノ用のガレージを訪問した際にKさんの自宅も拝見した。こちらは純然たる日本家屋であった。ハチロク用のガレージは、親の世代が建てたものだという自宅との親和性が高いのだ。ちなみに、自宅にはクルマを駐車するためのスペースがないので、愛車が増えると必然的にガレージも加増されるのであった。
「自宅が旧い家なので、長持がいっぱいあり、それをガレージに持ってきています。3年ぐらい前に買った箪笥っぽいノスタルジックな家具も置いてみました。植木職人が使っていた道具を置くための棚があったので、そこも利用し、ハチロク・グッズなどを飾っています。
まだモノを置く余地があるので、もうちょっとだけグッズなどを飾りたいですね。別の場所で保管しているロードバイクやガレージの真横の納戸みたいな空間に入れている、バイクを持ってきてもいいかもしれません。でも、時代背景が合わないからなぁ〜」。
趣が異なる2つのガレージを使い分けているKさんのガレージライフは、これから、ますます充実していくことになるだろう。
◆PLANNING DATA
所在地:A県
施主:Kさん
竣工:1973年
構造:木造
ガレージ面積:26.25㎡
愛車:1983年式 トヨタ・スプリンタートレノGT APEX
◆OWNER’S CHECK
・一番気に入っているところは?
統一感が図られている。シャッターの表側は何年か前にペイントしたが、裏側は歴史を感じさせるままになっていて、そこがイイ。
・ちょっと失敗したところは?
ガレージの土壁を、パンダトレノのボディカラーと同じになるように自分で塗ったが、同じ塗料を使ったものの、撹拌が不十分だったので黒の濃淡が発生してしまった。
・次の夢はなんですか?
ガレージの中に、もうちょっとモノを入れたい。
・読者へのアドバイスを!
歴史を感じさせる建物やガレージには、時代背景に合った歴史を感じさせるモノを置くといいでしょう。
『GarageLife Vol.97』掲載
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