今回は、ソリドNo.152 フェラーリ330P3のご紹介をさせて頂きます。
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実車は、1966年のル・マン24Hにて、フォードGT40に立ち向かうべく製作されたプロトタイプで、残念ながらフォードGT40マークⅡに惨敗してしまいました。翌年の1967年にデビューしたP4は、P3をーベースにシャシーのショート化、エンジンの3バルブ化やサスペンションの改良等により更に戦闘力をアップさせ、1967年のル・マンに前年の雪辱を晴らすために挑んだものの残念ながらフォードGT40マークⅣに前年の雪辱を晴らすことは叶いませんでした。尚、P4の外観は細部やホイール等を除き基本的にはP3のデザインを踏襲しています。
話をミニカーに戻しますと、シャシーには、66/6と刻印があるため、1966年6月に開発されたミニカーだと分かります。未だボディとシャシーにダイキャスト製パーツが使用されていたソリド製ミニカー黄金期の時代のミニカーで、リアルなダイキャスト製ホイールもとても魅力的な部分でした。
基本的には、イラストの描かれた赤い紙製ボックスが主流でしたが、末期に赤と黄色のウィンドウボックスの仕様に変わりました。
私は、このミニカーには特別な思い出があります。既に絶版になっていた1970年代の終わりの頃、行き付けの玩具店に絶版モデルの在庫を問い合わせたところ、店の奥からこのミニカー2台を出して来てくれて定価で販売して貰いました。
当時の私は、比較的近年のプロトタイプ レーシングカーに興味がなく、未だ実車の美しさが理解出来る年齢に達しておらず、もっと古い絶版モデル購入資金用に手放してしまいました。後年、実車の美しさに目覚め、その美しさを見事に再現しているこのミニカーの魅力を再認識し、プレミアム付き価格で買い戻したミニカーです。しかし、中々オリジナルのミントな状態のミニカーに巡り会えず、当時新品で入手したミニカーを手放してしまったことを後悔しています。
ミニカーを詳細にご説明すると、実車のとても美しい抑揚あるボディ曲面を1/43スケールで見事に再現した抜群に素晴らしいプロポーションに、彫り深いフロントグリルの造形、開閉可能なリアエンジンフードに精工なエンジンルームを再現し、エンジンフードを開けた状態をキープできる折り畳み式の金属製ステーの装備。この頃からワイパーを装着するようになりましたが、機構的問題から、フロントウィンドウとの隙間が出来てしまう部分は、残念です。
サスペンションを装備しながらも車高をギリギリまで低くしたプロポーションと、リアエンジンフードの繊細な金網の型彫り表現も素晴らしく、このミニカーは、歴代のソリド製レーシングカーの中でも傑作モデルだと思います。