躯体、壁、フロア、すべてにこだわり抜いた、特別なアメリカンスタイル・ガレージ【ガレージライフ】

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ガレージに足を踏み入れたとたんに広がる、木材メインでぬくもりあふれる雰囲気。クラシックとモダンを上手く掛け合わせたアメリカンスタイルのガレージ

ガレージという夢を実現するには、さまざまな課題を乗り越えなければならない。まず建てるための土地探しに始まり、その土地にあったサイズや躯体構造の選定、もちろんコストの問題にしても大きくのしかかってくるに違いない。

しかしせっかくガレージを建てるのであれば、徹底的にこだわったものにするべきだ。やらないで後悔するよりも、やり遂げた後悔のほうが数段心地よいものであるに決まっている。ここで取り上げるTさんのガレージも、そんな想いが込められ、オリジナリティを突き詰めたものとなっていた。

あらかじめいただいていた住所を頼りにガレージへ向かうと、建物に星条旗が掲げられた、その一角だけアメリカの雰囲気が漂ってくる場所へとたどり着いた。施主であるTさんから話を伺ってみると、自身が経営する設備会社の事務所と倉庫を兼ねてガレージを造り上げたということ。早速ガレージを拝見させてもらうことにした。

【写真17枚】スタイリングやディテール、そして使い勝手もこだわった。 

アメリカンカントリースタイルでまとめられた巨大なガレージ。
ガレージの前に立つとその大きさに圧倒される。向かって左側は仕事の資材倉庫として利用し、右側に2台のクルマを格納している。倉庫部分の天井高を引き上げたかったこともあり、それを叶えるために基礎を1mと高く設定した。それによりトップ部分は5mという広々としたガレージを実現している。

さらにガレージスペースの広さに関して数値で表すと、ひとつの間口で6m、奥行きが8mとされていることからも巨大さが伝わることだろう。これだけの広さを求めるとなると鉄骨造なのかと思っていたのだが、実のところ木造在来工法が用いられている。壁面にはシダー材が贅沢に使用されており、特有の香りは癒し効果さえ感じさせる。

ガレージのフロアにはプレミアムカーディーラーやサーキットのパドックなどでも使用されるフロア材「スイストラックス「が敷き詰められているほか、壁面には無数ともいえるストレージオプションを自由に組み合わせて使うことのできる「ストアウォール」も採用されている。ウッドを基調とした落ち着いたアメリカンスタイルでありながら、スタイリングやディテール、さらに使い勝手のこともしっかりと考えられたガレージに仕立て上げられているのである。

「元々は自宅に事務所を設けていたのですが、事業の拡大も見据えて何年も前から土地を探していました。エコノライン、エクスプローラー、タホとアメ車も乗り継いできましたが、自宅前に青空駐車していたので合わせてガレージもほしかったのです。

そして1年ほど前にこの土地を見つけることができ、プランニングを開始しました。当初はスチールガレージにすることも考えたのですが、旧知の仲であり、さまざまなガレージ製作を手掛けてきた『グランドライン』の坂本さんに相談し、現在のガレージのようなスタイルでまとめることに決めたのです。今後は高い天井を活かしてロフトも作りたいです」とTさんは話してくれた。

◆Planning Data
 施 主:Tさん
 所在地:埼玉県草加市
 竣 工:2022年12月
 ガレージ部面積:96平米
 敷地面積:330平米
 ガレージ構造:木造在来
 外装仕上げ:モルタル、ジョリパッド
 内装仕上げ:シダー、スイストラックス、ストアウォール
 愛 車:2016年式 キャデラック・CTS-V
     2017年式 メルセデスベンツ・G550

◆Owner’s check
・ガレージのここがお気に入り
 高い天井、フロア材のカラーリング、木材の壁面、照明の明るさ、一枚ものの
 カウンターなど、色々な部分を気に入っています。
・ちょっと失敗
 特にありません。
・これらからの夢
 ガレージ内にロフト(中二階)を作る他、仲間が集えるようなガレージにしたいです。
・読者へのアドバイス
 長年使用することになるガレージなので、時代のトレンドや流行りではなく、
 本当に自分の好きなことを表現できるガレージにできると良いと思います。

◆Builder
 設計・施工:Grandline-works(グランドラインワークス)
 埼玉県越谷市東越谷10-110-5 Phone:048-960-7700
 URL: https://grandlineworks.co.jp/ 
 ロックガーデン 株式会社true green(CANDY RED)
 茨城県小美玉市羽鳥1752-3 Phone:0299-57-3717

photo&text / Dan KOMATSU(小松 男)

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