タイヤが付いてクルマの形になった!旧グンゼ製ハイテックモデル「ジャガーEタイプ」を地道に作ってみる・第11回

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まずは廉価版のホイールで4点接地などを確認

グンゼ(現GSIクレオス)製ハイテックモデルのジャガーEタイプを作っていきますぞというこの連載、今回はタイヤ/ホイールを取り付けての足周りの仮組み、第一段階である。

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なぜ「第一段階」なのかと言えば、足周りの仮組みは何回か繰り返すことになるだろうと思うからである。と言うのは、ワイヤーホイールを組んでいくのに時間がかかるためだ。であるから、ホイールを組む前に4点接地ができているのか、という点だけでもせめて確認しておきたい。その部分に支障があれば、ホイールを組むのと並行して、修正を行っておくことができるだろう、という訳である。

ホイールについては、このキットではワイヤーホイール定番の構造として、エッチングのスポークを4層重ねてプラ製のリム(外側と内側のふたつ)で挟みこむというパーツになっている。しかしこれについては、「このキットのホイールは使わないつもり」ということを以前にも書いたと思う。どうも出来上がりが芳しくないように思われるからだ。

エッチングによるワイヤーホイールと言えば、よく指摘される短所としては、「スポークが表と奥で交差していない」ということがあるだろう。筆者がこのキットのホイールに感じる欠点もその点である。ただ、エッチング製ワイヤーホイール自体がダメという意味ではない。他のエッチング製ワイヤーホイールには、そこまで「実車と構造が違う!」などと目くじらを立てる気もないし、そんなに気にならない。気にならないはずが、このEタイプの場合は特に、箱の完成写真を見ても、当時の模型誌の写真を見ても、どうもそこが気になるという訳である。スポークについている角度が強いせいかもしれない。

一度組んでバラしてあったところをもう1回組むと、以前にはなかったはずの問題が浮上してくる。いや、自分の確認が甘かっただけなのだろう。おそらく……

そんな訳で、このEタイプには、キットのホイールではなく、サードパーティによる素敵なパーツを使うつもりである。写真を撮り忘れてしまったのでその紹介はまたになるが、いずれにしろ1本組むにも時間がかかりそうなアイテムだ。このホイールを4個組んでから足周りの仮組みを行おうというのでは、あまりに時間がかかりすぎる。

ということで話は最初に戻るが、今回はまずざっくりと、①4点接地するかどうかの確認、②車高の確認(前後の高低差含め)、のふたつを確認するつもりで行ったのである。この仮組みにあたっては、前にも述べたと思うが、廉価版キット(名車シリーズ)のプラ製ホイールを使用した。

以前の回で軽く触れた危惧が現実に…
結論から言うと、①の4点接地については、問題がなかった。ただし、リアの足周りは特にデフからドライブシャフト(左右各2本の合計4本)にかけてのパーツの継ぎ足しのせいか、ガタつきが少々あり、このために却って模型自身が接地状態を勝手に調節してしまっている可能性がある。接着により固定して組み上がったときには片方の車輪が持ち上がった状態になって、3点接地になってしまうという事態も考えられなくはない。本番の仮組み(変な言葉だが)の際には、ここをもっと煮詰めていかねばならないだろう。

②については、まさに問題ありだった。簡単に言ってしまうと、フロントの車高がかなり低く、リアとの差が大きい。これは特に、当時の模型誌の記事に載った写真から予想していたことではあったが、実際にその通りの形になって目の前に現れると、なかなかショックである。サスアームに何か加工しての車高調整というのは、ちょっと難しそうだ。これも以前の回で、ナックルとロアアームを固定してしまった際に軽く危惧していたことなのだが……。

となると、ナックルパーツの車軸の孔を下へずらすしかないだろう。今回せっかく固定したアルミロッドの車軸だが、除去することになりそうだ。ただしこれは、ホイールの交換に伴いタイヤも変更するつもりであり、予定しているタイヤはキットのものより少し大径なので、それに伴ってまた見え方が変わってくるだろうから、そういう意味ではまだ判断するには早いかもしれない。

作例制作・写真・文章:秦 正史

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