伝統芸に棲みついた、無限の可能性「BBSジャーマニーCI-Rアンリミテッド」【ホイールカタログ2023春】

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ドイツ・シルタッハにあるBBSジャーマニーは、今、活力に満ちている。KWオートモーティブグループの一員となり、次々と新しい製品や技術を生み出しているからだ。その象徴にして革新的なホイール「CI-Rアンリミテッド」に迫る。

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専用アタッチメントであらゆる車種へ装着可能

名実ともに最高峰にあるBBSホイールの中で、故郷のドイツ・シルタッハから紡ぎ出されるBBSジャーマニー製ホイールに注目したい。栄枯盛衰を繰り返したこのブランドは、2021年にKWオートモーティブグループの一員となったことで、劇的な復活を遂げた。持ち前の伝統を大切に守りながら、今では未来へ向けてのアプローチを精力的に繰り広げている。それはKWオートモーティブジャパンを通して、ここ日本でも手に入れる体制が整いつつある。

そのアプローチの大本命と言えるのが、BBSアンリミテッドと呼ばれるものだ。クルマとホイールとの締結方法にまつわる画期的なシステムである。ホイール側のP.C.D.は一定ながら、クルマ側のP.C.D.に合わせるために専用スペーサーを介することで、ある一定の範囲内ならあらゆる車種に組み合わせることを可能とした。巷には変換スペーサーなどのアフターパーツだって存在する。しかし、BBSジャーマニーが一貫して設計開発および生産するBBSアンリミテッドには絶大な信頼感が宿る。車種ごとに開発したハブリングも含めて、その締結方法は実に緻密かつ精密である。

その一例として992型911カレラSに装着されたCI-Rアンリミテッドを取り上げる。CI-R自体は5つのツインスポークを持つBBSジャーマニーの代表的な銘柄で、高品質なフローフォーミング製法を使って生産される。鋳造したホイールを回転させながらリム部分に熱間鍛圧(スピニング)加工を施す技術だ。一般的な鋳造ホイールに比べてリム部の肉厚を薄く強く鍛えることで、充分な強度と剛性を確保したまま、軽量化にも貢献する。今ではあらゆるブランドが取り入れている製法だが、それを最初に実用化したのがBBSジャーマニーだったという。今でもその性能と品質には絶対的な自信を持っている。

そのCI-RにBBSアンリミテッドを組み合わせたのが今回のモデルだ。ポルシェ911は伝統的にP.C.D.が130であり、装着できるホイールが限られてくる。巷にはポルシェ専用と謳われているものも少なくない。しかしBBSアンリミテッドであれば、P.C.D.100~130まで、ほとんどの乗用車に対応する。さらには多彩なホイールカラーに加え、カラフルなリムプロテクションやセンターキャップなど、カラーコーディネートできる“幅”もある。

この911カレラSはグループ内にあるKW V4によってよりローフォルムかつ上質な乗り味へと導き、フロント9.0J×20インチ(フェイス1)、リア10.5J×21インチ(フェイス2)のCI-Rアンリミテッドを組み合わせていた。グループ全体で構築した足まわりの完成度は高く、がっちりとした剛性感と、意のままに操れる操縦性を持つのが印象的だ。BBSアンリミテッドの構造がもたらす自在性と、サスペンションセッティングの奥深さを含めて、これらのコラボには無限の可能性が広がっていると思えた。

■BBSジャーマニーCI-Rアンリミテッド

◎サイズ/価格
19inch×8.0~12.0J/118,800円~174,900円(税込)
20inch×8.0~12.0J/132,000円~199,100円(税込)
21inch×8.0~12.0J/143,000円~207,900円(税込)

◎カラー
プラチナシルバー、サテンブラック、ブロンズ、レーシングゴールド、ダイアモンドブラック、ホワイトゴールド、インディゴブルー、セラミックポリッシュ

◎対応P.C.D.
5×100/5×108/5×110/5×112/5×114.3/5×115/5×120/5×120.65/5×127/5×130

フォト=山本佳吾 ルボラン2023年6月号より転載

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