スタイリッシュ度マシマシで!アオシマ製プラモ「MA61セリカXX」を後期化!! 前編【モデルカーズ】

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後期型は2800GTも5psパワーアップ

1981年に登場した二代目セリカXX(A61型系)は、4気筒セリカのホイールベースを延長して6気筒エンジンを搭載するという初代と同じ成り立ちで、北米では引き続き“セリカ・スープラ”として販売された。

【画像62枚】プロポーション修正も同時に成し遂げたアオシマ製XXとその制作工程を見る!

しかし、豪華なパーソナルカーというコンセプトは新型車ソアラに譲り、XXはスポーティなGTクーペ方向に転身。1983年のマイナーチェンジではバンパーや灯火類など外装の細部が変更され、2800GT/2000GTツインカム24/2000Gターボのホイールが15インチにサイズアップされた。

二代目XXの1/24プラモデルは、多くのメーカー(タミヤ、フジミ、ニチモ、エルエスなど)が実車現役当時に手掛けたが、その全てが前期型で、後期型をきちんと再現したキットは存在しない。今回取り上げたアオシマも同様で、「ザ★モデルカー」シリーズ編入に際し、前期型の上位グレード3種に対応した新デカールと社外エアロが追加されたが、モールド自体は従来のままだ。

このキットにはふたつの欠点――ズングリしたプロポーション、コロナHTと共通パーツのため実車と微妙に異なるインテリア――があるので、それらを改善しつつ、前後バンパーや灯火類、ホイールを改造して、後期型2800GTを制作した。

後期型の外装の変更点は、
①フロント・ターンシグナルの大型化
②バンパー下のエアダムの大型化
③リアバンパー上部に溝が追加され、裾の形状も変更
④リアコンビランプに2本の横スジが入り、バックランプが移動
⑤ドアハンドル形状変更

となる。これらの改造はプラ板とパテを駆使してボディに直接加工を施し、前後の灯火類のレンズは白プラ板でスクラッチ、塗装で透明感・光輝感を出した。

ルーフの厚み過剰感を解消するなど、プロポーションも修正

次にプロポーションの改善は、
①フロントバンパーのグリル前の面の前下がりを水平に
②フロントフェンダーのショルダーを削り込んでシャープなラインに
③フロント側面のプレスラインを彫り込んでクッキリした谷状に
④フェンダーアーチのエッジを強調
⑤平らでぶ厚いルーフの左右を削り、厚みが目立たないように
⑥立ち気味のハッチゲート面を削り込んで傾斜を強めに

ホイールはフジミの他車種のパーツのリムと軸受け部を使い、スポーク部分をプラ板から切り出してスクラッチした。インテリアはステアリングホイールのみアオシマで、他はすべてマイクロエース製(旧エルエス金型)XXから流用。シャシーとボディに合うように寸法を調整して組み込んだ。ボディカラーは後期型2800GTのイメージカラー、ファイタートーニング。上下ともMr.カラーC8シルバーとC2ブラックで調合した。リアエンドの車名&グレードのデカールはレーザープリンターで自作している。

アオシマ現行品の中でも旧さが目立つXXだが、プロポーションの改善で意外なほど化けた、というのが制作後の率直な感想だ。後期化は、変更箇所は少ないのに雰囲気が大きく変わって非常に新鮮で、手間をかけた工作の甲斐がある。読者諸兄も是非トライしていただきたい。

作例制作・文章=北澤志朗/フォト=服部佳洋 modelcars vol.286より再構成のうえ転載

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