『西部警察』作中の雄姿をここまでプラモで再現した例があったか!?フジミ製「ジャパン」とアオシマ製「マシンX」の合体!【モデルカーズ】

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ターボの走りで凶悪犯を追い詰める!

かつて放送されていた刑事ドラマ『西部警察』の衝撃を、私は未だに忘れられない。ダイナマイトやマシンガンを持った凶悪犯、白昼堂々と繰り広げられるカーチェイス、やたらと爆破される建物など、子供心に衝撃的だった。今思うと、日本の警察事情とは、かけ離れているかもしれないが、それが逆に功を奏して、アクション映画を見るような感覚で楽しんでいたように思う。

【画像40枚】プロポーションから細部まで最高なマシンXと、その制作工程を見る!

その『西部警察』をより一層引き立てたのが、劇中に登場する特殊車輌の存在だ。それらの特殊車輌は、コンピューター、計器盤、スイッチといった物が所狭しと追加され、いかにも特殊車両という体裁で改造されているが、その外観については、少々控えめで市販車の面影を多く残している。これは大いに評価すべき所で、機能面と同じに外観まで仰々しく改造されていたのであれば、おそらく視聴者は、そういった車種の判別もつかないような車輌を身近に感じる事はできず、興醒めしてしまったであろう。私自身、スカイラインやフェアレディZといった身近な車が特殊車両として大活躍している姿に大興奮したものだった。

さて今回は、西部署特殊車輌の元祖ともいえるマシンXを、プラモデルで作製した。マシンXは、スカイライン・ジャパン後期型のターボをベースに、コンピューターやサーチライト、追跡ペイント弾発射装置、リモコンスチールカメラ等の特殊装置が施され、カンパニョーロホイールやデュアルマフラー、レカロのオレンジストライプシートといったカスタムパーツで仕上げられている。未だジャパン後期のカスタマイズのお手本とされている程、その改造センスは抜群である。

復活した実車を参考に再度挑戦してみたい!
マシンXに限らず『西部警察』に登場する特殊車輌はアオシマよりシリーズ化されており、1/24スケールで、主要なものをほぼ揃えることが出来る。その内容はとても優れており、現在でも通用するキット内容が殆どであるが、あえて言わせてもらうならば、マシンXに関しては、同社チューニングカー・シリーズのジャパン2ドアと同じく、ボディ形状が多少ズングリしているため、精悍さを欠いている点が少々残念だ。

そのため今回は、ジャパン本来の精悍さを取り戻すべく、フジミの4ドア・ジャパン後期を2ドア化してマシンXを制作してみた。基本的には、フジミのジャパン後期4ドアを2ドア化し、アオシマ製マシンXの内装を加工流用したのだが、ボディのプロポーションや内装についてはほぼ満足できる物になった。しかしフロントグリルについては、1mmほど高さを増してみたもののまだ少々薄い感じが否めず、少々疑問が残ってしまった。しかし、その点は今後の課題として取っておこうと思う。

というのも、撮影に使われたマシンXの実車は、長年その存在の有無が不明であったが 近年、現存する事が確認され、最近はイベントなどでも実物を見ることが可能になってきている。そのため是非、憧れのマシンXを生で目にして、疑問点を確認してみたいと思うのだ。……イベント等でマシンXを見て感動の涙を流している人がいたら、それはきっと私だ(笑)。

作例制作・文章=吉田 優/フォト=服部佳洋 modelcars vol.238より再構成のうえ転載

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