【1968年式トライアンフ・ヴィテス6コンバーチブル2.0】4人乗りのオープンで小粒なボディに直6搭載、レアな要素が詰まった”役物”ヴィテス

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4人乗りのオープンで小粒なボディに直6搭載。そんな我がままが通る1台と言えば、ヴィテス6のコンバーチブルしかない。他人とかぶりたくない人にこそ薦めたい。

レアな要素が詰まった”役物”ヴィテス

調布のオート・メディックは老舗のメンテナンスガレージだが、海外から様々なヒストリックカーを仕入れていることでも知られる。しかもそのラインナップが実にマニアックで、日本に数台しかないようなモデルがずらりと揃っていたりする。

今回も甲州街道に面したショールームを訪ねてみると、珍しいヴィンテージ、ヒストリックカーがずらりと勢ぞろいしていたのだが、その中から今回、田中社長がお薦めしてくれたクルマがトライアンフ・ヴィテス6のコンバーチブルだった。

日本ではTRシリーズやスピットファイア以外のトライアンフは珍しい存在といえる。レアなヴィテスの、しかもコンバーチブルというのがマニア泣かせだが、それでもオート・メディックのラインナップの中ではむしろ、取っつきやすそうな1台といえる。

トライアンフ・ヴィテスはリッター・クーペのヘラルドから派生したスポーティモデルで、6の数字はもちろん贅沢なストレート6エンジンの搭載を高らかに宣言するもの。この時代のトライアンフと言えば、スタイリングはもちろんイタリアのジョバンニ・ミケロッティが手掛けている。4シーターのオープンボディだが、ラダーフレームが通っているので強度的にも不安なし。そして似たようなライバルもほぼほぼいないはずだ。

ヴィテス6の直列6気筒エンジンは、前期の1.6リッターと後期の2リッターの2種類があるが、1966年以降からが後期モデルなので今回の1968年式は2リッター版を搭載している。

このクルマはイギリスでレストアされたクルマを、田中社長が日本に持ち込んだもの。確かに内外装のコンディションは極上というか、一度ピカピカに仕上げてから数年経って塗装やメッキの表面がこなれてきたいい具合(わかりますよね?)。特にヴィテスのような日本におけるレア車は、日本で仕上げるとパーツの調達がいちいち大変で、けっこう手間とコストが掛かったりするものだから、レストア済車を輸入するのは大正解といえる。

価格を尋ねてみると「だいたい300万円台の前半かな。整備代とかも含めてね(取材時)」とのこと。これだけのレア車、極上コンディションなら確かにお買い得といえる。サマーセーターでも羽織って、ヴィテス6で夏の終わりの夕暮れドライブ。きっと映えるだろう。

写真:田中秀宣 取材協力:オート・メディック カー・マガジン505号より転載

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