デザインはIDファミリーからインスピレーションを受けたものに
VWは現在、人気クロスオーバーSUV『ティグアン』次期型を開発中だが、その最新プロトタイプをカメラが捉えた。
ティグアンは2007年に導入され、2011年に初のフェイスリフトを受けた。第2世代となる現行型は「MQB」プラットフォームに基づいて2015年に発売、2020年に「eHybrdi PHEV」の追加を伴う大幅改良がなされている。
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捉えたプロトタイプは、9月に目撃されたテスト車両から大きな進化は見られない。しかし、兄貴分『トゥアレグ』のハードコアとなる「R」を伴っていることに注目だ。通常プロトタイプが伴う車は、そのベンチマークとするモデルが一般的だが、シンプルなティグアンが、兄貴分のパフォーマンスとクオリティに匹敵するとは考えにくく、単なるプロトタイプをサポートする役目なだけかもしれないが、電動パワートレインの開発などを同時に進めている可能性もあるだろう。
エレクトリック化が進む自動車業界だが、ティグアン次期型では、さまざまな形式のパワートレインが引き続き提供され、バッテリー駆動のモデルに引き継がれる可能性がある。ティグアンもいずれEVのみのラインアップになるが、その前に少なくともあと1世代はICEが存続する。
捉えたプロトタイプは、ID ファミリーからデザインのインスピレーションを得ることがわかっている。フロントバンパー下部には、全幅に広がる大開口インテークを装備。コーナーには現行型に似せたインテークのステッカーがみえるが、より直立に、より四角い形状になると予想される。全体的にみるとID.4と『トゥアレグ』をミックスしたイメージで、全幅のLEDヘッドライトとテールライトはなどを共有するだろう。
キャビン内では、中央タッチスクリーンがダッシュボードとは独立した、まったく新しいレイアウトが見てとれる。空調やナビ/ラジオの操作など、ほとんどの機能がディスプレイ上に集約されるはずだ。一方、ダッシュボードの残りの部分はカバーされているため、他の詳細を推測することは不可能ながら、デジタル化、高級化路線は確実と言えるだろう。
市販型のプラットフォームにはEV向けの「MEB」ではなく、「MQB Evo」の進化系を採用、ボディの拡大が予想されており、ロングホイールベースの「オールスペース」と統合される可能性がある。
ティグアン次期型のワールドプレミアは、2023年内と予想されており、現在、中国専売のティグアンクーペの他国導入も噂されている。