コンパクト級を代表するCLA45とM240iクーペを比較。どちらも扱いやすいサイズのクーペボデイであり日常使いも難なくこなせる一方、ペダル操作次第では日常を非日常へ変えてしまう側面も持ち合わせる。ここではその素性を顕にするべく、ワインディング路を走らせた!
【写真7枚】コンパクト級を代表するCLA45とM240iクーペを比較! 扱いやすいCセグメントスポーツの詳細を写真で見る
どちらを選ぶかとても悩ましい
メルセデス・ベンツにはAMG、BMWにはM GmbHと、シュツットガルトとミュンヘンのプレミアムブランドには、それぞれにハイパフォーマンスカーのサブブランドがある。
そのAMGとMの名を冠した市販モデルは、今や様々なバリエーションが存在する。だがDセグメント以上のモデルは絶対的には速いが、日常的に走りを楽しむには正直なところスペック過剰であるのも事実。そこでAMG CLA45S 4マチック+と、M240i xDriveクーペというCセグメントモデル2台を用意し、その走りにどんな違いがあるのかを改めて探ってみた。
量産4気筒ターボで世界最強”を搭載
CLA45は、4ドアクーペのCLAクーペに、421psと500Nmを発揮する2Lの”量産4気筒ターボで世界最強”のエンジンを搭載した4WDモデル。車両価格は923万円だが、今回の試乗車はAMGアドバンスドパッケージやAMGパフォーマンスパッケージ、パノラマスライディングルーフが追加されて1027万8000円(消費税込み)と、1000万円を超えている。
その走りは、とても現代的な超高性能4WDと呼ぶに相応しい。コンフォートモードで街中を走行する分には、快適で軽快な走りが楽しめる。だがワインディングロードでスポーツモードを選び、エンジンにムチを入れた瞬間、そのキャラクターは一変する。
直4ターボはピュンピュンと吹け上がり、6000rpm前後でパワーが炸裂。8速ATはどんどん上のギアへ変速し、スピードメーターはみるみる上昇していく。
ハンドリングは非常に俊敏で軽快。FFベースの4WDらしく、路面に張り付いたようなコーナリングを披露する。さらにスポーツ+モードを選択すれば、一層過激な走りが味わえる。CLA45は、最新のハイテク超高性能4WDの走りが味わえる一台と言える。
官能の“シルキー6”を搭載
M240iは、2シリーズクーペのMパフォーマンス・モデル。間もなく新型M2が登場する模様だが、現時点では最強バージョンだ。
387psと500Nmを発揮する3L直6ツインターボを縦置き搭載するM240iは、4WDではあるものの、今やコンパクトクラスではとても貴重なFRベースのハイパフォーマンスカーだ。
その走りはとてもダイナミックだ。1800rpmから最大トルクを発生するエンジン特性もあり、低回転から滑らかな6気筒エンジンの回転を感じながら、モリモリと加速していく感覚である。車両重量はこちらも1710kgなので、加速感に差はない。
ハンドリングは、4WDらしく安定感が高く、弱いアンダーステアを感じさせつつ、狙ったラインにピタッと乗る感覚。また雑味のないステアリングフィールが感じられる点は、FRベースであることを如実に感じられる部分である。
ドライバビリティの点では、とても素直な挙動を見せるM240iの方が、入力に対する反応がやや過敏なCLA45より良好な印象だ。しかし常用域における快適性は、低速域でもやや固めなM240iに対し、しなやかな乗り心地を備えたCLA45に軍配が上がる。
絶対的な速さではCLA45が上かもしれないが、走りの気持ち良さではM240iはとても魅力的。車両価格も、ファスト・トラック・パッケージやMスポーツ・シート・パッケージなどを含めて842万2000円と、CLA45より200万円近く安い。ただし、後席の実用性は4ドアクーペのCLA45にはかなわない。どちらを選ぶべきか、とても悩ましいところだ。
【Specification】メルセデスAMG CLA45 S 4マチック+
■全長×全幅×全高=4690×1855×1410mm
■ホイールベース=2730mm
■車両重量=1680kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1991cc
■最高出力=421ps(310kW)/6750rpm
■最大トルク=500Nm(51.0kg-m)/5000-5250rpm
■トランスミッション=8速DCT
■サスペンション(F:R)=マクファーソンストラット:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=255/35R19:255/35R19
■車両本体価格(税込)=9,230,000円
■問い合わせ先=メルセデス・ベンツ日本 ☎0120-190-610
【Specification】BMW M240iクーペ
■全長×全幅×全高=4560×1825×1405mm
■ホイールベース=2740mm
■車両重量=1710kg
■エンジン種類/排気量=直6DOHC24V+ターボ/2997cc
■最高出力=387ps(285kW)/5800rpm
■最大トルク=500Nm(51.0kg-m)/1800-5000rpm
■トランスミッション=8速AT
■サスペンション(F:R)=マクファーソンストラット:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=225/40R19:255/35R19
■車両本体価格(税込)=7,580,000円
■問い合わせ先=BMWジャパン ☎0120-269-437
■関連記事
- BMWグループのデブレツェン工場、「ノイエ・クラッセ」初のテスト車両が生産ラインから搬出
- 3色合計限定300台!「Aクラス」最後の特別仕様車「メルセデスAMG A45S 4マチックプラス・ファイナルエディション」発売!
関連記事
BMWが日本で推進する取り組みの最前線を追う! 長谷川正敏 代表取締役社長インタビュー【自動車業界の研究】
コラム
2024.11.14
【海外試乗】M社渾身の最新ハイパフォーマー。すべては走りありきのトップガン「BMW M5」
BMW
2024.11.13
SUV「iX」とサルーン「i7」、ふたつのフラッグシップBEVを展示!「iX1」試乗もできます!BMW出展情報【EV:LIFE 神戸2024】
EV:LIFE KOBE2024
2024.10.31
BMWから新型「1シリーズ」登場!最新テクノロジー満載の内容を象徴する、斜めデザインのキドニーグリルが特徴!
ニューモデル
2024.10.31
愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?
複数社を比較して、最高値で売却しよう!
車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。
手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!
一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!
【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>