【所さんの世田谷ベース】「ヒト」は死んだらどうなる? 所さんが見つけた「天国」とは? 【新解釈トコロ辞典】

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「毎日1テーマずつ読めば、1か月後に所さんみたいな思考になれる!」

「所ジョージの世田谷ベース」の最新号は記念すべき50号目。雑誌『Daytona』で6年以上連載を続けてきた「トコロ辞典」の膨大なアーカイブを再編集し、一冊にまとめた完全保存版です。ひとつのテーマは約5分で読みきれるので、毎日1テーマずつ読み進んでいけば、おおよそ1か月で完全読破。翌月には、所さんみたいな思考回路に近づいてしまい、楽しくてしょうがない毎日がやってきてしまうというコンセプトで制作、ここではその一部をチラ見してみましょう。

てん‐ごく【天国】
神や天使などがいる天上の理想世界。キリスト教では、神から永遠の祝福を受ける場所。神の国。↔地獄。そこで暮らすものにとって、理想的な世界。何にも煩されない、快適な環境。楽園。「野鳥の―」「歩行者―」 大辞泉参照

トコロ辞典的「天国」の解釈
生きているウチに行けるところ。濃い感情を共有できる相手と作り上げることができる場所。苦しい状況の中でも、周りの人たちを少しでも幸せな気持ちにできるよう努力することで、近づくことができる場所。

■天国は長生きすればやってくる
昔から、死んだら天国に行ける、極楽浄土が待っているといわれていますが、ワタシは死んだらスイッチが切れておしまい、全部終了だと考えています。じゃあ、天国は無いのかというと、そんなことは無い、天国はあります。私は、つい先日も天国を見つけました。「ポツンと一軒家」という番組で、とある山奥の集落を紹介した時のことです。

その集落はお年寄りしか居ないのですが、一人だけ”先生”と呼ばれている90歳位の方が居て、なぜ先生なのかというと、本当に小学校の先生をしていた方で、ほかのご老人は、みんな生徒だったのです。先生に勉強を教わり、悩みがあれば相談に乗ってもらい、中には他の集落からお嫁さんを紹介してもらった方もいたそうです。かつて生徒だった人達も70歳を越えていて、傍から見れば、先生も生徒もみんな同じお年寄りにしか見えない。でも、今でも先生と呼んで慕っている。

【写真7枚】一家に一冊!? 思わずうなづく、所さんの「名言」たち。 

その集落では、昔は水道も電気も無かったそうです。毎日水を汲みに行く、夜は一個だけのランプを灯す、薪を割ってお風呂を沸かす、そんな暮らしの苦労話をしながら皆さんニコニコ笑ってらっしゃる。ああ、これが天国だな。と私は思うのです。

若いときは、どうしても欲がある。お金持ちになりたい、モテたい、なんとかほかの人よりも良いポジションにつきたい……。だから、挫折もある。クビになった、失恋した……そんな人生のつまずきも友達や家族がいて長生きすれば、やがて笑い話になって、皆で笑いあえる。長生きすると、年齢差や男女差も無く「ひとかたまり」になる。そのときに仲良く暮らしている家族や友達がいる状態こそが、天国なのです。

■天国は友達や家族と一緒に行く場所
冷静に考えたら、水を汲むとか、薪を割るとか、生活としては苦労が過ぎる。当時だって、都会に出れば便利な生活があったのです。でも、皆さんがその土地に暮らすことを選んだのは、親身になって気をかけてくれる先生が居てくれたり、大変だけど頑張ろうぜ! と言ってくれる友達がいたり、こんなところに嫁に来てくれて、すまないねぇと労ってくれる夫が居たからなのだと思います。

現代の都会で便利な暮らしに馴れてしまうと、そういう関係が薄くなってしまう。蛇口をひねれば水が出る、スイッチを入れたら電気がつく、お風呂が沸く。それを当たり前と思う。さらに困ったことに、人間同士の関係をメールだSNSだと、なんでもスマホで済ませてしまう。互いにとりあえずの感情を送りっぱなしで、相手をおもんばかるという大切なことをしなくなる。その先には「天国」ではなく「孤独」というさみしい世界しか待っていないのです。

■所さんが考える「天国へ行く方法」は、所ジョージの世田谷ベース vol.50をご覧ください!

たとえば、ジグソーパズルが半分くらい出来上がったところで、1ピース無くしてしまったことに気づいたとしましょう。そこで、止めてしまうような人は天国に行けないのです。だいたいジグゾーパズルがちゃんとできたからって何が面白いんだ? 自分の力で違う画にしちゃおう! と、独自の考え方を打ち出さなくてはいけませんヨ〜。

そこそこ四角ならいいや! サイズも小さめでいいでしょ! くらいの乱暴さで良しとして、全体がうねっちゃって、角なんか立ちあがっちゃっているのに、無理やり「富士山」を作るのです! 元々のパズルは「カリブ海」だったのに。

そして、空に余った黄色のピースをはめて「富士山にUFO が来たところなのだ!」と家族や友人に発表するのです。パズルを1ピース無くした失敗が、少しでも何か面白いことにでもなればと願うのです。これくらい出来なきゃ天国には行けません。なぜなら、人生ではもっと大きな失敗や厄介なトラブルが必ずやってくるからです。それもまた人生の1ピース、自分で解決せずに諦めてしまったら、そのピースは欠けたままで人生は完成しません。

失敗やトラブルも家族や友人が少しでも幸せな気持ちになれるようなものに変える。そういう努力が天国へ行く方法なのです。

■所さんが考える「天国へ行く方法」の続き! は、所ジョージの世田谷ベース vol.50をご覧ください!

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所ジョージの世田谷ベース vol.50
定価:1,020円
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・掲載テーマ
 あいそ【愛想】
 あつ‐くるし・い【暑苦しい】
 いそがし・い 【忙しい】
 おとしあな【落とし穴】
 おも‐しろ・い【面白い】
 おもい‐つ・く【思い付く】
 おんきせ‐がまし・い【恩着せがましい】
 かた‐づ・ける【片付ける】
 かんが・える【考える・勘える】
 き‐しょう‐てん‐けつ【起承転結】
 クリエーティブ【creative】
 クレーム【claim】
 けっ‐こん【結婚】
 けん‐ぜん【健全】
 こ‐せい【個性】
 ころばぬさきのつえ【転ばぬ先の杖】
 し‐あわせ【幸せ・仕合(わ)せ】
 じっ‐しつ【実質】
 しっ‐ぱい【失敗】
 じょう‐ほう【情報】
 そうぞう‐りょく【想像力】
 ちゃく‐ち‐ てん【着地点】
 て‐ま【手間】
 てい‐ へん 【底辺】
 てん‐ごく【天国】
 ととの・う【整う】
 のり‐しろ【糊代】
 ヒーロー【hero】
 ひにちじょう(せい)【非日常(性)】
 ひょう‐げん【表現】
 べん‐り【便利】
 まと‐はずれ【的外れ】
 まん‐ぞく【満足】
 め‐くじら【目くじら】
 メリット【merit】
 やくにたつ【役に立つ】
 やり‐なお‐す【やり直す】
 よ‐ゆう【余裕】
 ルール【rule】
 わ・る【割る】

 

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