【所さんの世田谷ベース】「所さんって楽しそうに生きてますね」と言われる理由を解説!! 【新解釈トコロ辞典】

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「毎日1テーマずつ読めば、1か月後に所さんみたいな思考になれる!」

「所ジョージの世田谷ベース」の最新号は記念すべき50号目。雑誌『Daytona』で6年以上連載を続けてきた「トコロ辞典」の膨大なアーカイブを再編集し、一冊にまとめた完全保存版です。ひとつのテーマは約5分で読みきれるので、毎日1テーマずつ読み進んでいけば、おおよそ1か月で完全読破。翌月には、所さんみたいな思考回路に近づいてしまい、楽しくてしょうがない毎日がやってきてしまうというコンセプトで制作、ここではその一部をチラ見してみましょう。

のり‐しろ【糊代】
紙を貼り合わせるとき,糊をつけるために設ける部分。大辞林参照
トコロ辞典的「糊代」の解釈
面白いことが生まれるきっかけ。人間らしい感性を作るもの。喜びや楽しさや哀愁や怒りなどを感じるために必要なモノ。誰かが決めた時間軸ではなく、自分が決めた自分らしい時間軸を作り出し、その中で生きることが大切。

■のりしろは何万種類もある
毎日つまらないなぁ、と思っている人は多いと思います。たとえば、サラリーマンの方であれば、朝は出社時間から逆算して目覚ましで7時に起き、30分で食事や支度をすませて、駅まで小走りで行き、ぎゅうぎゅう電車に乗って、9時ちょうどに着く、なんて風に暮らしていませんか? それじゃあ、面白いことなんて起きるわけありません。

出社時間から逆算して起床するなんてことを止めて、何が何でも夜明け前に起きましょう。夜明け前の空が茜色に染まる東雲を眺めながら、そういえばこんな時間に起きたのはいつくらい前だったかなぁ? と、昔を思い出してみる。それだけで、楽しい気持ちになってきます。ゴミを出すついでに、ちょっと散歩して早朝の澄んだ空気を吸ってみる。のんびり朝ごはんを食べて、家族と過ごす。すると、どんどん楽しくなってくる。

いや、それは良いかもしれないけれど、会社に行くまであと2時間もあるじゃないか! と思うでしょう。行けばいいのです、空いた電車に乗って、会社まで行ったものの、鍵を開けてくれる人がいなくて「なんだよ~」なんて言いながら近所のコンビニや、早朝営業の喫茶店などに行って時間を潰すのです。店員さんの顔見て「このおじさん顔洗ったのかな?」とか、どうでもいいことを考えてみたりすればいいのです。そういう「のりしろ」の時間を持つことから、面白いことが生まれるのです。

毎日早起きしてれば、会社に行く前に何かしてみようかな? と思うようになるはずです。難しいことなんかしなくていい、思いつき以前の無計画なことでいいのです。たとえば家や会社で捨ててしまう飴の紙を集めてみる。同僚や部下のOLさんに「飴の包み紙くれない?」なんてお願いすると、「こんなものどうするんですか?」って聞かれたりする。家族にも「なにしてんの?」って言われたりする。そして、大量に集めた飴の紙を前にして「さてどうしようか?」と悩んで、何かひねり出すのが楽しいこと、なんです。

私なら、新聞を丸めて筋斗雲みたいな雲の形にして、その全面に飴の紙を貼り付けます。で、家族を前に「どうだ、雨を生む雲を作ったぞ! 飴……だけにな!」と、その作品を大公開しますね。「くだらない!」と言われて終わるでしょう。でも、それはすごく楽しい。

自分の人生の時間軸を、他人が決めた出社時間なんかに合わせないことが大事。自分らしい時間軸で生きると「のりしろ」が生まれる、その時間の使い方は何万種類もあるでしょう、そこをどう使うか? が面白いことなのです。

【写真7枚】『所ジョージの世田谷ベース vol.50』をチラ見! 

■のりしろは面倒くさい
「のりしろ」なんて、面倒くさい! と思いますよね。でも、面倒くさい=生きている、ということなのです。自分で茶碗を持って、箸を使ってごはんを食べるのだって面倒くさい、でもそれを他人にしてもらうようになったら、入院してるのと同じこと。早く退院したいじゃないですか。働くのだって面倒くさい、じゃあ、株だの利息だのお金がお金を生む仕組みで、体を動かさずに稼ごう、というのも同じことです。

僕はお米を作る、じゃあ私は服をつくる、それなら俺は道路作るよ! という、それぞれが自分のエネルギーを使って支え合っているのが社会。面倒くさいけれど、様々な感情のやり取りがある。一方、自分のエネルギーを使わずお金だけ得ている人たちは、人間らしい感情のやり取りもできなくなってしまう。

たとえば超高級な寿司屋で一人、もしくはお金があるから寄ってきたような連中とご飯を食べる羽目になってしまう。そこには喜びと楽しさはあるかもしれないが、哀愁や怒りはない。とても孤独だと思います。

それより、家族4人で回転寿司に行って「新幹線でハマチが来た!」なんてはしゃぐほうが、何万倍も楽しい。そして、帰り道に高級な寿司屋の前を偶然通りかかったとき、子供が「こういうお店は超たかいんだろうな~」なんてぼそっと言ったりする。すると、お父さんは胸が哀愁でいっぱいになる。「すまん、息子よ。この店は俺には無理なのだ」と、言葉を出さずに謝りつつ「帰ったら、久しぶりに一緒に風呂はいるか!」なんて言う。哀愁は感じるけど、幸福に包まれている。

何も貧乏に暮らしたほうがいいと言っているのではないけれど、面倒くさいことを他人まかせにすると、ツマラナイ人生がやってくるということです。

■のりしろは積み重ね
私は、できれば毎日24時間起きていたいと思って、ほぼ気絶するまで起きていたりするし、無理矢理午前4時に起きて、戦車のプラモデルを作ったりします。自分で運転して仕事場に行くし、どんな大きい荷物も自分で持って現場に入ります。そうやって、面倒くさいことを積み重ねて生きているのです。もちろん、外食しないで家族と毎日ご飯を食べる。

そうしていると、喜んでいるけど、怒っている。哀しんでいるけど、楽しく思っていたりもする。そんな喜怒哀楽の「のりしろ」がどんどん大きくなって行くのが感じられます。皆さんから「所さんって楽しそうに生きてますね」と言われる要因は、そんなところにあるのです。

所さん的「情報」の続きは、所ジョージの世田谷ベース vol.50をご覧ください!

所ジョージの世田谷ベース vol.50
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・掲載テーマ
 あいそ【愛想】
 あつ‐くるし・い【暑苦しい】
 いそがし・い 【忙しい】
 おとしあな【落とし穴】
 おも‐しろ・い【面白い】
 おもい‐つ・く【思い付く】
 おんきせ‐がまし・い【恩着せがましい】
 かた‐づ・ける【片付ける】
 かんが・える【考える・勘える】
 き‐しょう‐てん‐けつ【起承転結】
 クリエーティブ【creative】
 クレーム【claim】
 けっ‐こん【結婚】
 けん‐ぜん【健全】
 こ‐せい【個性】
 ころばぬさきのつえ【転ばぬ先の杖】
 し‐あわせ【幸せ・仕合(わ)せ】
 じっ‐しつ【実質】
 しっ‐ぱい【失敗】
 じょう‐ほう【情報】
 そうぞう‐りょく【想像力】
 ちゃく‐ち‐ てん【着地点】
 て‐ま【手間】
 てい‐ へん 【底辺】
 てん‐ごく【天国】
 ととの・う【整う】
 のり‐しろ【糊代】
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 ひにちじょう(せい)【非日常(性)】
 ひょう‐げん【表現】
 べん‐り【便利】
 まと‐はずれ【的外れ】
 まん‐ぞく【満足】
 め‐くじら【目くじら】
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 やくにたつ【役に立つ】
 やり‐なお‐す【やり直す】
 よ‐ゆう【余裕】
 ルール【rule】
 わ・る【割る】

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