どうしてこうなった!? フジミ製プラモの27レビンが「TE37カローラ・レビン」に大変身!【モデルカーズ】

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稲妻のように一瞬の光芒を残して消えたスポーツHT

トヨタが世界に誇る大衆車カローラは、1974年4月にモデルチェンジを行った。当初は先代にあたる2代目モデルも併売されたため、「カローラ30(さんまる)」と呼称(型式名がE30系であるため)。ボディサイズは2代目・E20系よりもわずかに大型化、ホイールベースは35mm延長されている。ボディ形式は2ドアと4ドアのセダン、2ドア・ハードトップ、2ドアと4ドアのバンをまずラインナップ、うちハードトップに設定されていたスポーティなモデルが、レビンである。

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レビンとは、先代E20系において、デビュー後2年目の1972年に加わったDOHCエンジン搭載のスポーツモデルだ。このTE27レビンと言えば今も名車として語り継がれる存在だが、一方、カローラ30のレビン(TE37)は、比べるとすこし影が薄いようである。これはやはり、先述のボディサイズ拡大に伴う走行性能の低下と、生産時期が短い点が影響しているのだろう。当時強まってきた排ガス規制に対応することができず、TE37レビンは1年に満たず生産終了しているのである。このため販売台数は256台と、非常にレアなモデルとなった。

搭載されたエンジンは先代から引き続き1.6L 直列4気筒DOHCの2T-Gで、最高出力は115ps(ハイオク仕様)。サスペンションは前ストラット/後リーフリジッドとなる。なお、レビンには兄弟車のスプリンター・トレノもあったが、スプリンターではハードトップではなくクーペがラインナップされていたため、こちらのボディはクーペであった。トレノもレビン同様、デビューと同年に販売を中止している。

ややこしいのはここからで、3代目カローラのレビンはトレノとともに1977年に復活しているのだが、この時ボディがトレノと一本化され、クーペとなっているのである。この世代のレビンの印象が薄いのは、このようにイメージが一定でないことにもよるのであろう。この新生レビンは、排ガス対策のためEFI化された2T-G(2T-GEU)を搭載、型式名は対応する排ガス規制の違いによりTE51あるいはTE55となる。そして今度は途中消滅することもなく、1979年にモデルチェンジを受け、TE71レビンへと生まれ変わったのである。

ボディにプラ板を貼って削っての大改造!
こうして、シリーズ中随一のスポーツモデルとしては影の薄い存在に終始した2代目レビンだが、それを反映してか、プラモデル化は皆無であった。かろうじて、スプリンター・トレノの方がクラウンからキット化されているのみである。ではここでお見せしている作品は何かと言うと、TE27レビンをベースに大改造を行ったものなのである。

TE27の1/24スケール・キットはオオタキとフジミの2社によるものが存在するが、ベースに使用したキットは、もちろん入手しやすいフジミ製。これをベースにサイズ拡大込みでボディを改造、同時に内装もほとんど作り変えられている。実車のボディ形状が割と直線的であるため、改造作業自体は「意外と容易」とのことだが、やはりそう易々と真似のできるものではない。しかし、その工程からは色々と役立つヒントを得ることができるだろう。工作中の画像に付けたキャプションをご参照頂きたい。

作例制作=森山琢矢/フォト=服部佳洋 modelcars vol.266より再構成のうえ転載

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