2023年以降のIMSAウェザーテック、ル・マン24時間への参戦を視野に入れた「勝負できる一台」
キャデラックは6月9日、同ブランドの第3世代プロトタイプレースカー「プロジェクト GTP ハイパーカー」のデザインプレビューを公開した。キャデラックは2023年から、「IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権」と「ル・マン24時間レース」を含む「FIA世界耐久選手権 (WEC)」に参戦する予定だ。
グローバル・キャデラックのバイスプレジデントのロリー・ハーベイ氏は、「キャデラックは、世界のレーシングの舞台で再び戦います。20年ぶりのル・マン復帰に私たち全員が胸を躍らせています。2023年のIMSAとWEC両選手権の参戦によって、キャデラック・レーシングは、その性能、クラフトマンシップ、テクノロジーを実証する機会となるのです」と述べている。
「プロジェクト GTP ハイパーカー」は、キャデラック・デザイン、キャデラック・レーシング、コンストラクターのダラーラ社が共同開発し、キャデラック・ブランドの主要なデザイン特性が組み込まれたレースカー。縦型ライトやフローティングブレードなど、キャデラックの伝統的な要素が随所に散りばめられ、「プロジェクト GTP ハイパーカー」をキャデラックの未来へと導いていく一台となっている。
キャデラックのリード・エクステリア・クリエイティブ・デザイナーのクリス・ミカラウスカス氏は、「『プロジェクト GTP ハイパーカー』は、形状と機能が類まれに融合しており、キャデラックの未来のパフォーマンス美学を表現しています。これから登場するレースカーから市販車まで、キャデラックは、さらに多くのモデルを発表する予定です」と述べている。
2017年以降、キャデラックは IMSAマニュファクチャラーズ選手権に参戦して、米国のスポーツカーレーシングの最前線で戦っており、「キャデラックDPi-V.R」で数々の勝利を収め、表彰台に立ち、チャンピオンシップを獲得している。
GMスポーツカー・レーシング・プログラム・マネージャーのローラ・ウォントロップ・クラウザー氏は、「アメリカを象徴するブランド、キャデラックで、ル・マンでの総合優勝を競えることを光栄に思っています。キャデラック・レーシングの血統を受け継ぐため、国際的な強豪を相手に世界で最も過酷なレースに挑むことを、チーム全員が楽しみにしています」と述べている。
新しいレースカーは、新型5.5L DOHC V8エンジンを搭載し、LMDh規定の共通ハイブリッドシステムを採用。「プロジェクト GTP ハイパーカー」は、今年夏にトラックテストを開始し、デビュー戦は2023年の「ロレックス・デイトナ24時間レース」を予定している。近年のキャデラック・レーシングの戦績は以下の通り。
・IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で3回優勝(2021、2018、2017)
・ロレックス・デイトナ24時間レース総合優勝を4連覇(2020、2019、2018、2017)
・ミシュラン・北米耐久カップで4連覇(2020、2019、2018、2017)
・IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権参戦以前、ピレリ・ワールドチャレンジにおいて5回のマニュファクチャラーズ・チームチャンピオンシップ(2014、2013、2012、2007、2005)、5回のドライバーズチャンピオンシップを獲得(2015、2014、2013、2012、2005)