ブランド全体の変革(Metamorfosi)を体現したニューモデル!
アルファロメオは2月8日、新型コンパクトSUVのトナーレを発表した。2019年に発表されたコンセプトモデルに忠実なデザインに、新たな時代――電動化とコネクティビティ――へ向けたブランド全体の変革(Metamorfosi)を体現したモデルであるという。
伝統と遺産を再解釈したスタイリング
全長4.53m/全幅1.84m/全高1.6mというサイズのボディは、3年前のジュネーブショーで発表されたコンセプトモデルに忠実にデザインされている。そのルックスは、現代性の元にイタリアンデザインとアルファロメオのアイデンティティを再解釈したものだ。
ボディサイドを走る「GTライン」とその下部の独特な表面形状は、8Cコンペティツィオーネなどを彷彿とさせるもの。アルファロメオ伝統の盾とともにフロントを飾る「3×3」ヘッドライトは、SZザガートや、コンセプトモデルのプロテオを思わせる。
この3連のモチーフはテールランプにも採用されリアビューを特徴づけている。ホイールは、コンセプトモデルでも高く評価された「テレダイヤル」デザイン。かつての33ストラダーレなども連想させるこのホイールは、17~20インチの各サイズから選択可能だ。
合計22.5インチを誇るスクリーン装備のインテリア
インテリアのデザインも同様にアルファロメオの伝統に触発されたもので、全てがドライバー中心に設計されつつ、乗員全員の快適性に配慮したという。
ファブリックからアルカンターラやビーガンレザーまで選択可能なシートと、レーザー彫刻によるダイヤモンド・テクスチュア(DNAドライビングモードセレクター、空調ベント、セントラルトンネルやハンドルなど)が特徴となるが、最も印象的なのは、12.3インチの完全デジタルスクリーンと10.25インチのタッチスクリーンを備えた「テレスコピック」インストルメントパネルだろう。
このスクリーンサイズは合計で22.5インチとなり、セグメントにおけるクラス最高のスペック。最高レベルのコネクティビティと一新されたインフォテインメント・システムは、ワイヤレス通信によるアップデートとAmazon Alexaの統合を念頭に置いて設計されたという。Amazon Alexa⾳声アシスタントの搭載により、車両状態の確認やアップデート、ショッピングリストの操作や店舗の検索、さらにはこれを通じて、ホームオートメーション・システムに接続した自宅の空調や照明の操作まで可能とのこと。また、レベル2のADAS(先進運転支援システム)が高い安全性と快適性を実現しているという。
HEVとPHHV、さらにディーゼルエンジン車もラインナップ
エントリーモデルとされている130hpハイブリッドバージョンは、130hpと240Nmのトルクを備えた新しい4気筒1.5Lターボガソリンエンジンと、専用の7速デュアルクラッチオートマチックトランスミッション、48ボルト(15kW、55Nm)の「P2」ビルトインモーターを組み合わせたもの。さらにハイブリッドモデルには160hpの可変容量ターボ(VGT)エンジンも設定、このエンジンはトナーレでのデビューとなる。
プラグインハイブリッド(PHV)のQ4はラインナップ中最も高効率かつハイパワーなモデル。1.3Lのマルチエアターボガソリンエンジンと電気モーターの組み合わせで275hpを発揮。同クラスで最もスポーティなモデルであり、0-100km/h加速はわずか6.2秒。この全輪駆動システムは15.5kWhのバッテリーを搭載、電動モードでの走行可能距離は都市サイクルで最大80km、複合サイクルで最大60kmとなる。
また、排気量1.6Lから130hpの最⾼出⼒と320Nmの最大トルクを発生するディーゼルエンジンと、6速トランスミッション、前輪駆動システムを組み合わせたバージョンも、ラインナップされている。
ドライブトレイン全体のレイアウトでは、アルファロメオ伝統の完璧な重量配分はトナーレにおいても変わることなく、比類ないハンドリングを実現したとのこと。セグメント中最もダイレクトなステアリングレシオ(13.6)、レスポンスに優れ回⽣ブレーキを管理するブレーキ・バイ・ワイヤ・システム、インテグレーテッド・ブレーキシステムなどを採用。サスペンションはフリークエンシー・セレクティブ・ダンピング(FSD)テクノロジーを組み合わせたマクファーソン・ストラットとなる。
さらにトナーレは、NFT(非代替性トークン)デジタル証明書を備える世界初のクルマでもあるという。ブロックチェーン・テクノロジーを活用し固有のリンクに基づくトナーレのNFTは、購入時に⾞両認証を⾏い、ライフサイクルとともにブロックチェーン上の情報が更新されるため、残存価値の保護の面で大きなメリットを提供するとのことだ。