【国内試乗】「マツダCX-5」完成度をさらに高めたマツダの世界戦略車

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マツダCX-5はこれまでに数々のアップデートが行われてきたが、今回、4年目にして大幅改良が実施された。特別仕様車の追加やデザインの変更、加えて中身も大きく進化を遂げていたのだ。

見た目だけではなく静粛性も向上

マツダCX-5は2011年に初代モデルがデビュー。2017年にフルモデルチェンジした現行型は、際立つデザイン性や高い質感と力強い走りを兼ね備えたオールラウンダーとして、世界中で高い人気を誇る。これまでに初代と現行モデルを合わせ、全世界で累計約300万台以上をセールスし、マツダのグローバル販売台数の3分の1を占める基幹車種のひとつだ。

特別仕様車のスポーツアピアランスはエクステリアの下回りやホイールアーチなど、つや消しブラックの部分がグロスブラックとなる。

今回のアップデートでは、SUVらしい力強さと都会的でエレガントな美しさを融合したデザインに見直されている。フロントフェイスの意匠を一新し、シグネチャーウイングと呼ばれるフロントグリルまわりの特徴的な加飾も、線ではなく面で表現。加えて、前後のライトユニットは水平方向を強調することで、より鋭く安定感が感じられるデザインとなった。

スポーツアピアランスは随所に赤いステッチを使用し、フィールドジャーニーにはアクセントカラーにライムグリーンを採用する。

今回は従来モデルから設定があったラグジャリーモデルの「エクスクルーシブモード」に加えて、スポーツ志向の「スポーツアピアランス」とアウトドア系の「フィールドジャーニー」といった2種の特別仕様車が設定され、ライフスタイルに沿った分かりやすいグレード展開となっている。

フィールドジャーニーのメカニズムは他のグレードとは異なる特別仕立てとなっている。また、オールシーズンタイヤを標準装着する。

その他にはシャシーや車体構造の改良、そして荷室機能の向上などが改良ポイントだ。パワートレインについては、基本的に変更ないが、2018年に追加された2.5Lガソリンターボモデルが廃止されてしまったのは残念だが……。
試乗したのは2Lガソリンと2.2Lディーゼルモデルだったが、走り始めてすぐに感じたのは、荒れた路面でのロードノイズや突き上げが少ないことだ。従来モデルも静かな方だったが、それにも増して静粛性が向上している。
すべての面でライバルを凌いでるとは言い難いものの、大幅に改良された新型CX-5が改めて市場でどこまで存在感を高めてくれるのか注目したい。

【specification】マツダCX-5 20Sフィールドジャーニー
■車両本体価格(税込)=3,234,000円
■全長×全幅×全高=4745×1845×1690mm
■ホイールベース=2700mm
■トレッド=前1595、後1595mm
■車両重量=1600kg
■エンジン型式/種類=PE-VPS/直4DOHC16V
■内径×行程=83.5×91.2mm
■総排気量=1997cc
■圧縮比=13.0
■最高出力=156ps(115kW)/6000rpm
■最大トルク=199Nm(20.3kg-m)/4000rpm
■燃費(JC08/WLTC)=14.0km/L/15.0km/L
■トランスミッション形式=6速AT
■サスペンション形式=前ストラット/コイル、後マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前Vディスク/後ディスク
■タイヤ(ホイール)=前225/65R17(7J)後25/65R17(7J)

公式ページ https://www.mazda.co.jp/cars/cx-5/

フォト:宮越孝政 T.Miyakoshi

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