【国内試乗】「BMW M4カブリオレ」パワフルな走りもオープンエアも思いのまま !ついに上陸したオープン+4WDモデル

島下泰久
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2022/01/13 16:00

運動性能を極限まで高めたM4のラインナップに、オープンエアの爽快感による駆けぬける歓びを実現するカブリオレモデルが加わった。Mモデル専用装備をはじめ、M4初となる4WDシステムを採用した走りはいかに!?

実用性も高いスポーツオープン

縦型のキドニーグリルが鮮烈な、大胆過ぎるスタイリングに呼応するかのように、新型BMW M4シリーズは、これまでになく積極的なモデル展開を見せている。新たにそのラインナップに加わったのはM4カブリオレコンペティションM xDriveだ。

約18秒で開閉が可能なキャンバス製ソフトトップを採用。ソフトトップを閉じれば、快適性はクーペモデルに遜色ない仕上がりになっている。

この新しいM4カブリオレ、先代と大きく異なるのは、まずM4としては初めてのM xDrive、つまり4WDモデルとして登場したことである。また、すでに導入済みのM440i xDriveveカブリオレと同じく、ルーフはキャンバス製ソフトトップになった。理由としては美しいフォルムの実現、軽量化などが挙げられるが、性能向上によりいまやハードトップに遜色ない耐候性を実現していることも大きいに違いない。

Mモデル専用にデザインされたメーターパネル、M専用ステアリングなどにより高揚感あふれるインテリア。カブリオレにはMスポーツシートに首元を温めるエアスカーフが装着される。

もちろん、異素材のコントラストが織りなす得も言われぬ贅沢感も大きな魅力だ。実際、クローズ時のキャビンは非常にコンパクトで、スポーティかつ上質な雰囲気を醸し出している。オープン時のそれは言わずもがな。開閉所要時間は約18秒とされている。
室内は4シーターではあるが、後席はクーペより狭い。それでも荷物置き場としては十分だし、短時間なら大人でもガマンはできる。
ラゲッジスペースは天地方向には狭めではあるものの、容量は先代よりも拡大されている。スルーローディング機構も備わるので、必要なら後席バックレストを前倒しして長尺物などを積み込むこともできる。また、このバックレストの裏にはウインドディフレクターが小さく畳まれて収納されている。なるほど、これなら使わない時にも邪魔にならないのだ。

510ps/650Nmを発揮する直6ガソリンエンジンのパワーは、Mモデル専用の4WDシステム、M xDriveを介して路面に伝達する。

パワートレインはクーペと同様で、直列6気筒3Lツインパワーターボエンジンは最高出力510psを発生する。トランスミッションは8速ATのみ。4WDシステムのM xDriveはモードにより後輪への駆動力の配分比を大きくできるだけでなく、2WDモードも選べる。
早速オープンにして走り出して、まず最初に感じたのは、なかなか重厚なクルマだなということだった。実は車両重量は1930kgと、クーペの後輪駆動モデルと較べて実に200kgも重いのである。
その身のこなしに重さの影響がないとはいえない。特に街中では、加速も減速も重いものを動かしているという感覚がつきまとう。一方、ステアリングにややフリクション感があるのは、4WD化の影響だろうか。

足元には耐熱、耐フェード性能に優れた大径ブレーキディスク、軽量化された6ポッドMコンパウンドブレーキを標準装備。さらにMアダプティブサスペンションを標準装備することで、スポーツドライビングのみならず、街中走行時の乗り心地も向上している。トランクスルー機能により長尺モノの搭載も可能で、ソフトトップは優れた遮音性が特徴となる。

そんなM4カブリオレが本領を発揮するのは速度を上げてからで、印象はがらり一変する。パワーだけでなくトルクが充実したエンジンは非常に快適、そしてスポーティ。特にトップエンドに向けての駆け上がり感は刺激に満ちている。
しかも4WDのおかげで、コーナリングでは気持ち良いターンインと安定した立ち上がり加速を両立している。アクセルオンでリアから押し出すだけでなく、同時にフロントがクルマを前に引っ張ってくれるおかげだ。
風の巻き込みはディフレクターを装着していれば、まずまず気にならない。ただし、冬場はやはり膝まわりが寒くなるのも事実。首元に温風を送るシート内蔵のエアカラーは襟の立った服ではあまり恩恵を受けられないから、これからの季節は装備に気を使った方が良さそうである。
特にその重さが災いして、M4という名前から期待する俊敏さは薄まっているが、1台のオープン4シータースポーツカーとして見れば、実力はやはり非常に高い。
その上、4WDのおかげで行動範囲は広がりそうだし、ファッショナブルで、しかも実用性も文句なしとなれば、案外クーペとはまったく別の層にアピールする1台となるのではないだろうか。

【specification】BMW M4カブリオレ・コンペティションM xDrive
■車両本体価格(税込)=14,330,000円
■全長×全幅×全高=4805×1885×1395mm
■ホイールベース=2855mm
■トレッド=前1615、後1605mm
■車両重量=1930kg
■エンジン型式/種類=S58B30A/直6DOHC24V+ツインターボ
■内径×行程=-mm
■総排気量=2992cc
■圧縮比=-
■最高出力=510ps(375kW)/6250rpm
■最大トルク=650Nm/(66.3kg-m)/2750-5500rpm
■燃料タンク容量=59L(プレミアム)
■燃費(WLTC)=9.6km/L
■トランスミッション形式=8速AT
■サスペンション形式=前ストラット/コイル、後マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前後Vディスク
■タイヤ(ホイール)=前275/35R19 後285/30R20
公式ページ https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/m-series/m4-convertible/2021/bmw-4-series-convertible-m-automobiles-overview.html

フォト:宮門秀行 H.Miyakado ルボラン2022年2月号より転載

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