【国内試乗】走りと実用性が大幅に進化した新世代ハイパフォーマンスカー!「スバルWRX S4」

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スバルのWRCでの活躍を継承するスポーツセダン「WRX S4」が7年振りにフルモデルチェンジ。一新されたパワートレインとしたシャシーにより、果たして走りはどれだけ進化していたのか?

パワートレインよりもシャシーの進化幅が大きい

スバルのスポーツセダンであるWRX S4がフルモデルチェンジを果たし、新型へと進化した。今回最大の特徴は、同社のレヴォーグと多くの部分を共用することだ。

エクステリアはレヴォーグのエッセンスが各所に与えられたほか、フェンダーや前後バンパーにはブラックの樹脂パーツが奢られた。

ボディ骨格はフロントからBピラーまで基本構造を共有し、レヴォーグよりも戦闘的なデザインのボディパネルを与えた。一方インテリアはレヴォーグと多くを共用し、新世代のデジタルコクピットが採用されている。

2.4Lへと排気量が拡大されたフラット4ターボユニットは、最高出力275ps、最大トルク375Nmを発生。力強い加速を提供してくれる。

搭載エンジンは国内初登場の2.4L水平対抗4気筒直噴ターボで、最高出力は275ps、最大トルクは375Nmを発生。今回はスバルパフォーマンストランスミッションという名称のCVTが組み合わされている。これはCVT特有のフィールを改善してダイレクトな駆動感覚や変速感覚を盛り込んだものだ。

レヴォーグ同様、11.6インチの大型ディスプレイが備わり一新されたコクピット。STIスポーツRグレードには、サポート性に優れたレカロ製フロントシートがオプションで用意される。

実際に試乗すると、出力/トルクは数値的に低下しているものの、フィーリングとしては排気量の大きさゆえのゆとりが感じられ、またスバルパフォーマンストランスミッションによって、踏み込んだ際にダイレクトに駆動が生まれるレスポンスの良さも体感できるため、少なくとも遅いと感じることはない。しかしながら印象的なのはシャシーの方で、以前のWRX S4の動きが重たく感じるほどのハンドリングが実現されていた。

ホイールは18インチで、STIスポーツRにはスポークに、ブラック&切削加工のコンビネーションタイプが装着。

ステアリング操作に対するノーズの動きが極めてシャープで、そこから力強い粘りを伴って4輪へとエンジンの力をきっちりと伝えるため、爽快なドライビング感覚が得られ、ひと回り小さなクルマを運転するような感覚がそこにある。ファーストインプレッションはかなり上々で、市販モデルを公道で試乗するのが楽しみな一台である。

トランクは容量こそ標準的だが開口部が広く使い勝手は良さそうだ。

【Specification】スバルWRX S4 STIスポーツR
■車両本体価格=4,389,000円(税込)
■全長×全幅×全高=4670×1825×1465mm
■ホイールベース=2675mm
■トレッド=前1560、後1570mm
■車両重量=1600kg
■エンジン型式/種類=FA24/水平対向4DOHC16V+ターボ
■総排気量=2387cc

■圧縮比=10.6
■最高出力=275ps(202kW)/5600rpm
■最大トルク=375Nm(38.2kg-m)/2000-4800rpm
■燃料タンク容量=63L(プレミアム)
■燃費(WLTC)=10.8km/L
■トランスミッション形式=CVT
■サスペンション形式=前ストラット/コイル、後Wウイッシュボーン/コイル
■ブレーキ=前後Vディスク
■タイヤ(ホイール)=前245/40R18、後245/40R18
公式ページ https://www.subaru.jp/wrx/s4/

フォト=篠原晃一/K.Shinohara ルボラン2022年1月号より転載

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