ミシュランのスタッドレスであるMICHELIN X-ICE3+は、凍結路の性能で高い評価を得ていた。その特徴を向上させながら、積雪路の性能を強化したのが、新スタッドレスのMICHELIN X-ICE SNOWだ。
新コンパウンドの採用で凍結路での安心感が向上
ミシュランの主力スタッドレスタイヤであるエックスアイス スノー(以下Xアイス スノー)は、日本のニーズに合わせ北海道でもテストを重ね開発された。従来モデルのX-ICE3+(以下3+)もアイス性能を重視し日本を主要市場としていたが、Xアイス スノーでグローバル展開が可能となったのは、従来を超える凍結路性能を実現したからだ。
新世代Vシェイプトレッドパターンの採用でサイプ(極細の溝)総延長がX-ICE3+よりも伸び氷や雪を引っ掻くエッジ効果を強化。シャーベット路面やウエット路面では雪や水の排出性が増し高いグリップ力を確保できる。
実際に、凍結路でのブレーキング性能は3+と比べ9%向上している。ゴルフにXアイス スノーを履きテストコースの凍結路を走らせたところ、ABS作動状態で制動距離の短さを確認。それだけではなく、ペダル操作によりABS作動直前の状態が維持しやすいことも体感できた。減速時にABSを保険的な機能として温存しておけるだけに、現実の凍結路での安心感が高くなる。発進および加速時も同様で、トラクションコントロールを作動させない範囲のアクセル操作を維持しやすかった。
凍結路ではABSやトラクションコントロール作動直前の状態を自らの操作で維持しやすい。そのため安全機能を保険として温存でき安心できる。積雪路では雪を踏み固めて蹴り出す効果が増しコーナリング性能も向上。
凍結路での性能向上は、新たに採用したエバー・ウインター・グリップコンパウンドの効果が大きい。トレッド面に微小で不均一な凹凸を生成することで、エッジ効果と水膜を破る効果により凍結路での密着度合いが増すのだ。
さらに、積雪路でも雪を踏み固めることで蹴り出す効果が高くなっている。雪上ブレーキング性能は、3+と比べ4%向上。ブレーキング性能だけではなく、コーナリング性能も向上。レクサスRXにXアイス スノーを履き定常円旋回を試したところ、ステアリング操作に頼りやすいことが確かめられた。コーナリング中の切り足しでその通りに反応する領域が拡大するので、安心感が高まる。
なおかつ、Xアイス スノーは性能持続性も向上。スタッドレスタイヤ履き替え時に摩耗50%に達しても、新品時のトレッドパターンが維持されるので路面を問わず性能の劣化が抑制されるのだ。
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